で、また、STICH trialのはなし。

STICH Iのearlyの成績。lateの結果はSJC-27でやりました。

2011年のNEJMに出てる。10年前。

 

https://dx.doi.org/10.1056%2FNEJMoa1100356

Coronary-Artery Bypass Surgery in Patients with Left Ventricular Dysfunction

N Engl J Med

 

STICH I trialということで、EF< 35 %のICMの患者さん。

CABG と内科的治療(MED)の比較。

RCTで600 caseずつね。

 

pre-ope characteristicsはほぼ同じ

meanで62 yo、NYHAは、IIとIIIで85 %程度。

Supplementaryの情報としてLVEFは28 %、LVESVIは80 mlくらい。両者で差はない。

ほとんど9割で2枝以上のCAD、MRはmild以下がほとんど。

 

以下例の如く箇条書きで結果を。

・meanで56Mのf/u

・primary outcomeである全死亡について差なし。MED群で41 %、CABG群で36 %死亡だそうだ。(p=0.12)

・secondary outcomeで、有意差出てるのは、

   ①RCT開始後、30日以内での全死亡、これはMED群が優位に良い。

   logistic-regression (p=0.008)でもCoxなんちゃら(p=0.006)でも有意差出てる。手術してるからかな。

 一応CABG群でも4 %の死亡だそうだ。

   ②全死亡+心不全入院、両者とも5割程度だけれど、CABG群で成績良い。(p=0.03)

   ③全死亡+CV再入院、CABGが良い。(p<0.001)

   ④全死亡+全再入院、CABGが良い。(p=0.003)

   ⑤全死亡+revascularizationもCABGが良い。(p<0.001)

 

あとは、CABG群ではRCT開始後、91%が10日以内に手術してるようだ。9%は手術してない。

また、MED群のうち17 %は結局CABGしたらしい。

あと、最初の2年間はCABG群で死亡数が多いそうだ。手術の影響だな。

Coronary-Artery Bypass Surgery in Patients with Left Ventricular Dysfunction  | NEJM

まとめは上の図かな。

CABGで血行再建したほうが、良さそうということですね。

ただ、最初の2年間は成績悪い。

 

May 26, 2021

AN