以前、掲載したROOBY Trialのサブ解析。

CABGでよくみるTransit Time Flow Measurement (TTFM)の調査。

日本ではよくやってた。

アメリカではAttendingによるかな、という感じです。

この話もま、よく聞く感じです。

一昔前のネタのような気もしますが。

 

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33359134/

Coronary Artery Bypass Grafting Transit Time Flow Measurement: Graft Patency and Clinical Outcomes

Ann Thorac Surg

 

ROOBY Trialで、TTFM使ってる群と使ってない群で比較してる。

要するに、『使うことに意味あるのか』とういう話。

 

TTFM使用の群:1067 case、TTFM使用してない群:501 case、で比較。

以前、書きましたが、ROOBY TrialはVA Hospitalで行われたStudyで、

63歳くらい、心機能良好(6割がEF>54%)、の患者さんが対象です。

両群の患者背景に差は無し、prior MIが有意差ありで、TTFM群で少ない(24 % vs 36 %;p<0.01)。

TTFM使用は全体の 68 %。

 

手術内容については、両群とも半分でOff-pumpやってる。

Saphenous Veinも4割で内視鏡的採取、差は無し。

4割で3枝Bypass.

Resident CaseはNo TTFM群で多い(66 % vs 55 %;p<0.01)。

術中の再吻合はTTFM群で多い(4.5 % vs 1.8 %;p<0.01)。

 

で、1年後のAngioでのGraftの評価ですが、

TTFM群61 %、No-TTFM群54 %でやってる。(逆に言うと半分しかやってない。)

 

LIMAに関しては両者有意差なし(TTFM 92 % vs No-TTFM 91 %;p=0.8)

全Graftに関してはTTFM群の方が良好(TTFM 84 % vs No-TTFM 78 %;p<0.01)

 

 

1年後、5年後のMACE、Mortality等々は有意差なしでしたと。

 

結論としては、TTFM使用してGraftのpatencyは上がるが、予後は変わらなかったということのようです。

極端なはなし、LIMA-LADが流れていればOKなのかもしれません。

 

TTFMの推奨ですが、Flow>20、PI<5だそうです。

昔タイにいた時のBossが言っていましたが、心停止後の方がFlowは多く出るそうです。

あと、Graftの中枢ではかった方が少し多めのFlowが出るそうです。

せこい話ですがね。

 

January 31, 2022

AN