スタンフォード小児心臓外科に研究留学中のオペざんまい岡村です。

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カリフォルニアに来て1年ちょいが経ち、今日で2020年の大きな実験が終わったので、デスクでコーヒーブレイクしながら書いています。

今日は、僕がこの1年で出会った外国人について書こうと思います。

ここで言う外国人とは、アメリカ人やアメリカ育ちの人を含まず、自国で生まれ育って、大人になってからアメリカに来た人のことです。もちろん日本人以外。

 

(本日のスタンフォード大学病院)

 

1人目、ドイツの美人医学生アンナ。

ミュンヘン工科大学医学部の学生で、医学部の留学プログラムを利用して2年間スタンフォードの血管外科のラボに来ている。

美人。

アンナは、生まれも育ちもドイツらしいですが、彼氏がスタンフォードの宇宙工学の学生で、専門がビックバンとかなんとか言ってました。

ドイツでは医学部の学生のうち、医者になるのは6割くらいで、残りの4割は一般の企業に就職するんだそうで、

アンナ曰く「彼氏が宇宙工学やってて、将来どうせ稼げないから、私が稼がなきゃいけないのよね。だから、GoogleとかAppleとかで働きたいからここに来たの。」とのことでした。

ドイツでは医者は忙しい割に大して稼げない職業のようで、医学生だからと言って必ずしも医者になるわけではないという話に驚きました。

研究しつつシリコンバレーでコネクションを作ろうと奮闘している、とにかく自立した立派な女性です。

ちなみに僕がアメリカに来て、唯一女性から声をかけられるという奇跡的な体験をし、嬉しかったので1人目に書いています。

写真を勝手に掲載するのは気がひけますが、例えて言うならアン・ハサウェイ的な美女です。

 

 

2人目、レアル・マドリードをこよなく愛するマルタ。

スペインはマドリード出身のマルタ。女性。

僕の所属するラボのメンバーで、Research Scientistという職種。研究者であること自体が職業(日本では珍しいですよね?)。

いつも陽気でさすがはスペイン人といった感じ。

マルタは、高校までマドリードで育ち、大学はこの辺りの州立大学に入り、新卒で今のラボに入ったようです。

スペイン語・英語はもちろん、ポルトガル語・フランス語・イタリア語も話せると言ってました。「英語は全然ダメなのよねー」って言ってましたが、僕からするとペラペラ以外の何者でもないので、「マルタで英語が全然ダメだったら、僕の英語とかちんちくりんやないかいっ」と不安になります。

マドリードから単身でアメリカの大学に入学するのは一般的なのか不思議に思ったので、「スペインの高校生が、アメリカの大学に入るのは普通なの?」って聞いてみたら、「そんなことないじゃない。学年で私だけよ!みんな全然勉強しないからwww」とのことでした。たぶんマルタはスペインでも超優秀な学生だったんだろうと思います。

僕の実験のサポートもいつもしてくれて、とても陽気で気が利く素敵な女性です。

レアル・マドリードの話をするといつも饒舌になります。特にセルヒオ・ラモスの話の時は圧が凄い。

 

3人目、スタンフォード外科レジデントのスマンス。

スマンスは、現在2つあるスタンフォード小児心臓外科のラボのうち新しい方に所属している将来有望なナイスガイ。

ちなみに僕は、古い方のラボに所属。

インド出身で、ドバイの一般大学を出たのちに、シカゴ大学のメディカルスクールを卒業して、スタンフォードの外科レジデンシーに入ったという強者。

アメリカでは、キャリアアップのために、日本では想像できないくらいアカデミックな業績を要求されるため、全米でも12個(or 20←聞き取れなかっただけ)しかないアカデミックサージャンを養成する外科レジデンシープログラムに所属しているそうです。

通常の外科プログラムは臨床5年だけですが、そのプログラムでは臨床6年+研究2年が必要で、研究の2年間で論文をたくさんpublishさせボスの信頼を得ないと、その先のフェローシップの競争に勝ち残っていけないようです。

日本では、「外科医になりたい」「心臓外科医になりたい」「小児心臓外科医になりたい」等の希望は、言えばほぼ100%叶ってしまいますが、アメリカは全てのステップで競争原理が働いているため、本当に大変だなぁと思います。

なんなら医学部1年生から、ラボに入って研究の手伝いをずっとしている学生がいるほどです。

こんなに大変な競走を勝ち残ってフェローを終えたとしても、小児心臓外科の場合、そもそもポジションが少ないのでアテンディングになれる可能性は極めて低く、「あとはタイミングだよね。」って半ば開き直ってる感じで話していました。

スマンスに会って思うのは、自身の教育やキャリア形成のためなら、自国に拘らずどこにでも行くという強さとグローバルな精神がすごいなぁ、ということ。

純ジャパの僕とは比べ物にならないほどの知識と広い世界観を持っているんだろうと思います。

 

 

他にもこちらで知り合った外国人が何人かいますが、みなさん共通しているのは、「英語の壁を余裕で超えて、その先の知識や技術でアメリカで戦っている。」ということでしょうか。

 

かく言う僕は、来年もアメリカで生き残っていけるのだろうか。

がんばります。

 

 

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