みなさんこんにちは、Team WADA学生インターンの茅原と涌井です。

今回は、アメリカの心臓外科医について、Team WADA副代表の太田壮美先生にお話を伺いました!

 

インタビュアー

国際医療福祉大学医学部4年    茅原武尊

ロチェスター大学卒業 premed  涌井敦和

 

今までの経歴:卒業からシカゴ大学で心臓外科医をやるまで

茅原:太田先生のキャリアを簡潔に教えていただいてもよろしいですか?

太田先生

 僕は神戸大学出身で、1999年に卒業して当時は2年間の臨床研修がなくて、いきなり自分のやりたい科にパって入れるっていう感じだったので、いきなり心臓外科に入りました。

 当時は心臓呼吸器外科っていうことだったんですけど、そこで最初の研修医の間は1年おきに病院をローテーションして、結局5年ほど研修しました。ちょうど4年目ぐらいのときに当時神戸大学から大阪大学の澤教授のところに派遣される形で研究するため大学院に入ることになりました。

 そこではTissue engineeringって言って、心臓の組織を再生する研究をしていました。ちょうど学位を取った頃に、ピッツバーグ大学で心肺移植のフェローをされている神戸大学出身の先生が、心臓外科医の1人がリサーチフェローを探してる話を神戸大学の教授に持って来ました。僕がたまたま阪大で研究してたので、「お前どうや」って言われたんで、応募したら、先方のボスが「ちょうどTissue engineering始めたい」って言ってたらしくて、縁があって採用されることになりました。

 2005年からピッツバーグの心臓外科のリサーチフェローに入って、3年間研究して、2008年ぐらいから、そこの臨床のcardiac fellowに雇ってもらって、そこで3年臨床のフェローして、2011年ぐらいから、ニューヨークのコロンビア大学の心臓外科のフェローシッププログラムに異動して、2年間修行しました。

 その時からちょうど10年になりますけど、2013年から10年間シカゴで、アテンディングサージャンとして頑張っています。

 

自分に合う診療科の決め方:心臓外科医を選んだ理由は?

涌井:なぜ心臓外科を選ばれたのでしょうか?

太田先生

 これはね、みんなにも言いたいんですけど、好きだからですね。僕の場合は最初の2年の初期研修がないので、何かを体験しながら考えるという時間がなくて、もちろん学生実習のときに各科回るんだけど、不真面目だったから「実習をこなしてる人」っていうだけで何も考えてなかった。それで6年生ぐらいのときに行き先決めなあかんってなって、当時は心臓外科やりたいですって手挙げたらほぼ確実にそこに行けました。

 2つ考えがあって、1つは、僕は外科がやってみたいと思った。外科医って唯一合法的に人を切れる職業なのね。だからやったことないけど多分好きやと思ってた。

 その場合臓器を選ばないといけない。心臓は割とかっこいいし、僕は学生実習のときにその心臓の手術見たときにふと思ったのが、心臓の手術は下手こいたら患者さんは手術室から出れないんですよ。心臓の場合は自分の一針が、生死を分けるっていう場面がよくある。それをミスると、オペ室出てこれない。僕はしっかり白黒つく方が好きだったので心臓が好きやったわけです。

 当時は神戸大学の循環器内科がすごく強いというか、関連病院も多いし、関連病院の病院長とかもほとんど循環器内科の先生だったからここに行ったら安泰。しかも、「ステントとかそういう技術がすごく発達しているし、将来心臓外科なんかなくなるからお前循環器内科行け」とたくさん勧誘されたんだけど、ちょっと人を切ってみたいなと思って。それで、外科と心臓を合わしたら心臓外科になりました。

 今でも決断間違ってなかったと思うんだけど、原点に返って、やりたいことを好きな事やった方がいいってことで、心臓と外科足して、心臓外科とシンプルに決めました。
 

 僕は「なんでこの心臓外科選んだんですか」って質問をよく受けるのね。結局聞いている人たちは、「どういうふうに決めたら良いか参考にしたいから教えて」って質問だから答えるけど、毎回シンプルに原点に返って、「やりたいことをしなさい」といつも言っています。 

 そうでないと絶対続かない。給料やQOLに主眼をおいて大してやりたくもない科に行ったら行ったで、絶対しんどいこともあるし、大抵その業務が8割はやりたくないことで形成されてる。僕は心臓外科が好きで、2割のやりたいことがやりたいから、嫌なこと8割もこなすことができるって思うけど、やりたくもない科に行ってやりたくないこと10割の仕事は続かないと思いますね。

英語や環境に苦労したリサーチフェロー時代
 ピッツバーグにいた時代はリサーチフェローをしているときだったんですけど、リサーチって頑張れば頑張るほど1人になるんですね。みんな仲良くとかにはならない。

 僕は極小ラボで、ボスと僕しかいなくて、ボスは臨床に専念していた人だったから、僕がリサーチの担当でした。ティッシュエンジニアリングやるって彼が言いつつも、彼全然知らなかったんだよね(笑)。だから僕1人でやらんとあかんから、そういう関係上やればやるほど1人になっていきました。

 だからやっぱり鬱々となっていくわけで、僕は英語とかに関してはすごく準備不足だったしね。

 例えば第1日目にボスの場合に会いに行くでしょ?。ほんなら、相手は当然、”How are you?”って言うてくるわけね。でも”How are you?”がもう聞き取れなかったのね。”Pardon me?” とか言いながら、相手はでは、こんにちは!って言ってんのに”Pardon me?”と言われたら「おい、なんやねん」ってなるでしょ(笑)。

 それまでのメールのやり取りのライティングのレベルと会ったときの僕のリスニングとスピーキングのレベルがあまりに乖離してて、いきなりボスに会って3分ぐらいで激怒されて、お前何やねんって言われちゃって。

 すぐ豊田先生(太田先生を推薦してくれた当時の移植フェロー)に電話かかって、「お前この人の英語なんねん」ってボスは文句言った。でも豊田先生は、「いやいや先生は日本人やから、頑張るから大丈夫です」って言ってくれて僕はもう横でシュンとして、1日目それで終わった。悲惨やったわけよ。

 でもとりあえず豊田先生が「この人日本人やから、スロースターターが日本人の特性やから3ヶ月待て。3ヶ月我慢して」って言ったらしい。
豊田先生から僕に「3ヶ月の猶予だから頑張って」って言われて、3ヶ月間はとりあえず頑張りました。

 僕はリサーチが仕事やから、僕がいなければプロジェクトが何も進まない状態にするためリサーチのことをすべて一人で担当してしっかりやった。自分で全部やってたから3ヶ月ぐらいでちょっとずつ軌道に乗り始めてて、許してもらえたんだけど…

 もうなんていうか、しんどかったんよね。とにかく、家から出たくなかったわけ。

 当時は一人暮らしだったから、スーパーマーケット行って何か買わなあかんけど、レジの人に喋りかけられるのもわかんないから嫌でした。今思えば、ポイントカードあるかって聞かれただけなんやけど、もうわからへんから、当時はものすごくもうグサグサ心に刺さった。準備不足は完全に僕のせいやけどね。

 ボスに行けと言われて行き始めた英語学校も夜の5時以降からレクチャーがあるんやけど、行ったら、その英語喋れない人だらけやな、みんな。で、日本人僕だけだよね。でも他のあのロシアの人とかラテン系の人とか全然英語喋られへんけど。でもめっちゃ喋るのよ。 

 あの人たちどうなってるか知らんけど(笑)。たとえば日本人は文法を知ってるから「this is a Penいや、this is The penああ、this is his pen」とかってこういうふうになるでしょ?

 でもラテン系の人なんてそんなの全然関係ない。”This Pen is you are. Me are … yours” みたいな感じで文法とか無視でとにかくブワーッと喋るのね。「この人らの思考回路どうなってんだろう、ちょっと恥ずかしいと思わへんのかな」って僕は思ったけどね(笑)

 そういう人らに触れていくと、「なるほど、こういう人らと戦うわけなんやな」と思うわけ。同じ外国人で、ものすごいパワーがある。ベネズエラから来てる人がいて、彼もリサーチフェローしてたんだけど、家族を残してきてるわけね。でも今年中にUSMLE通って、来年中に医者にならないと家族が死ぬみたいな感じで「絶対国には帰れないし、もう僕がここで医者にならないで死ぬ」みたいになってる。

「ああなるほど、こういう人たちと競ってお医者さんなるんやな」と思って。

 ポイントカード持ってますかって言われんの嫌やとか、人と喋るの嫌やとか、そんなん全然小さいなと思って、これあかん!と思って、そこら辺からちょっとまたギア変えて、僕いつもだからちょっとエンジンかかるの遅いんだけど、そういうふうにして、乗り切ってきたね。

 

コーヒー飲んで回診するアメリカと新参者に厳しい日本

涌井:日米両方でお仕事されたと思いますが、日本とアメリカでの医師業の違い(病院文化でしたりとかワークライフバランスなど)を教えていただけますでしょうか?

太田先生
 それはやっぱり全然違う。どっちがいいとか悪いとかではなく、日本はみんな真面目で厳しいんすよ。職場の雰囲気だけでぱっと言うと、日本の職場ってみんな基本怒ってんすよ。アメリカの職場って、みんな適当なんすよね。(笑)

 じゃあ、アメリカが不真面目か?といったらそうでもないし、日本が楽しくないんか?といったらそうでもないんですよ。ただ、単純にアメリカとかコーヒー飲みながら回診しているんですよね。でもそれはいい悪いは別にしても「当たり前」なんですよ。当たり前。日本だったら、「COVIDなので患者さんと喋るときマスクして喋ります」ぐらい当たり前に、コーヒー飲みたいからコーヒー飲んで回診してますって感じ。ただ、日本はそんなこと絶対許されないでしょ。

 そういう根本的な違いがあるので、どっちがいいか悪いかではないです。逆に言って逆の事しては駄目なので、やっぱ郷に入っては郷に従えですけど。

 

 日本は特に新参者に厳しいんですね。だから学生さんとかが行って、「こんにちは!よろしくお願いします」って言っても、全然挨拶してくれないとかあるでしょ(笑)新しいお医者さんとか看護師さんが来たら、よそ者が来たなって厳しいんですよね。

 アメリカは、もう知らない人誰だらけで毎日「初めまして」っていう挨拶が行われる。だから逆に、そういう新しい人への受け入れの懐が広いわけね。

茅原 :そんなに入れ替わりが激しいんですか?

太田先生
 入れ替わりが激しいし、知らない人とその日だけ働いたりする。

 日本って新しい人は何もできなくて当然。ずっと誰かの監視下に3ヶ月とか半年とかずっといて、「いないも同然やけどできなくて当然」っていうことになってるのね。それで3ヶ月が経ったときに「ちょっとやってみなさい」って言われて、3ヶ月で学んだことをビシッとやって、やっと仲間入りできるわけね。

 アメリカの場合は1日目に、その瞬間から、大体の皆がアベレージ50点以上叩き出さないと「この人なんやねん」ってなる。つまり逆にちょっと厳しい。だから基本的に日本人ってすごいスロースターター。僕もリサーチフェローを始めたときも、臨床の始めたときも頑張ってたけどスロースターターだから、とにかく最初何もできなかった。

 心の中で「頑張ってるけど、最初やからそんなことできなくて当然やろ」ってちょっと思ってる部分もあった。でもアメリカでそういうこと絶対に許されない。その職業でそこの場に立ったなら、アベレージ以上を叩き出すのは当たり前のこと。

 でもアメリカ人はそのあたりができてないアベレージ40点なのに、60点ぐらいに見せる技術をみんな持ってる。それで日本人が行ったらやっぱり苦労はしますよね。

 ただどんだけ厳しいとかきつい状況になっても、ジョーク言ってくる人いるんですよ。ああいうのは僕は好きだし、大事だと思うかな。

 日本ってそんなこと言ったら倫理的にどうなんですかみたいな(笑) 1年目の看護師さんに怒られたりするでしょ。だからどっちがいい悪いではないけれども、個人の好き嫌いかな。

アメリカと日本の職場環境の違い

 アメリカはとりあえず、そういう仕組みがしっかりしてるから、基本的にあんまり1人に頼らないんです。

 日本の場合は主治医主軸で、その人が全てを把握していつでもAvailableでずっと真面目に見てるから、患者がよくなるっていうパターンで、その人が辞めたりいなくなったら、クオリティの低下が起こり得て、それを仕組み上誰もカバーできないというかカバーしない。

 日本は主治医が24時間365日ずっと働いてるから疲弊していくので、休みのときや夜など主治医がいない間は、医療が緩くなるわけよ。

 だけど、アメリカは仕組み上、みんな休むし、みんな夜いない。でも、働きに来てる人はもうそこで100%ぐるぐる回ってるわけね。夜は夜の人が100%で来て働いて、翌朝なったら手を止めて次の晩で来て、また働くから患者さんの横で医療医療従事者が100%で働いてる率が高い。

 だから日本の主治医の先生がどんなに優秀で、120点の人がいても、60点ぐらいに落として働かないと続かない。アメリカは75点の人が常に入れ替わり立ち替わり、常に75点ぐらいのところでずっと頑張ってるんで、アベレージにすると、アメリカの方が良いパターンもある。

 ただ日本のお医者さんってすごいから、それを主治医の先生1人で95点とかたたき出すので、日本の医療すごく今クオリティ高くて、いいんですけど、これはいわゆる医者の犠牲の上に成り立ってる医療ですね。

 だから僕が医療を受ける患者さんだったら、日本に帰りたい(笑)主治医の先生が頑張ってくれるからね。

アメリカの教育体制:医師の育て方

茅原 :上級医からの指導方法にアメリカと日本では何か違いはありますか?

太田先生

 日本はもうだいぶ変わってきているけど、例えば手術に関しては、日本は「年功序列」とか「見て学べ」とか。今まで教えたこともないくせにやらして、うまくいかなかったら、また向こう1年間見ときなさい、みたいなそういう雰囲気。ちょっと大げさに言うとそういう雰囲気がある。

 今でも覚えてますけど、僕が臨床のフェローなって第1日目に、何もわからないまま手術にスクラブインにしたら、その日は冠動脈バイパス手術があった。

「僕1日目、日本人、初日、何もわかりません。でも一生懸命頑張ります」みたいな感じの時に持針器を渡されて「Coronary縫って」って言われたわけよ。「えー!もうこんな瞬間きた!?」と思いました。でも今まで日本ではCoronary縫ったことなかったので。

 今思えば準備不足やけれども、当時はそんなんじゃなくて英語でいっぱいいっぱいだったから、とりあえず縫えと言われたから縫おうと思ったけど、もちろん縫えない。恥ずかしながら「僕ってこれ縫えへんねや」ってそのときわかったね。

 何とか頑張ったけどどんくさいから、パッとと取り上げられたわけね。「あぁ、取り上げられた、いきなりやけど僕終わったわ」と思ってたわけ。

 でも、その吻合が終わって次の吻合に移ったら、時間にして5分後に、はいってまた回ってきた(笑)

「ちょっと待って、僕自分で言うのはないけど、さっき見た?僕縫われへんよ。」(笑)

 日本やったらそんなこと絶対ありえへん。初日はとりあえずよく見て学んで、どうするか覚えたまえみたいになるわけよ。本当にびっくりしてん。5分後ぐらいにまた持針器くるから、まじっすかと思っちゃったよ。本当に縫えへんかったのに。

 それで、「ちょっと待て、これはちょっと頑張らないかん」と思って、頑張ってちょっと縫ったら、「よう縫えたな」って言ってもらえたけど、実際には全然縫えてなかったんだけどね(笑)

 だから「失敗してもその場所はすぐ帰ってくる文化やねんな」と思って、これは僕の心構えというか、「今のままじゃこれ僕駄目やわ」「初日からいきなりちょっとギア変えな」と思って、そこからいろいろ自分で考えて、練習したりしたね。

 Physician Assistant(PA)が手術の助手に入ってくれるんだけど、PAのStudentがいたりする。手術室に一緒に入るんだけど、僕はその人と直接関係はなくて、PAさんはそのStudentに教えてる。そのStudentは例えば1週間とか、何なら1日ぐらいしか来ないわけよ。

 日本の場合はもう完全に部外者やから、1日でいなくなる人は簡単に言うと排除ですよね。追って挨拶とかちゃんとするけど、もう基本的になにも教えたりしないし、そんな触らんとってみたいなる。

 アメリカのそのstudentは1日しかおらへんけど、例えば皮膚縫うときに縫わしてあげて、ドレーンの入れ方だったりとかお作法を真剣に色々と教えたりしてるわけね。

 「なるほど、こういうすごい文化なんだ。この人明日にはいないのに」とか思いながら、でも教えられた側は多分嬉しいやろうなと思う。

 でも逆に、アメリカは、その環境が当たり前だと思ってる人もいる。当たり前と思ってたら、受ける側のちょっとクオリティも下がるわけね。僕は日本の文化を知ってるから「ありがたいな」と思うんやけど、アメリカ人はその環境をありがたいとか思わないわけね。

 だから僕はいつも思うのは日本のメンタルというか「見て学ぶぞ」とか「こんなんさしてもらってありがたいです」みたいなメンタルセット持ちつつ、アメリカで学ぶのが最強なんちゃうかなと今のところ思ってるね。

 日本では手術は症例数の数じゃなく、準備しっかりして1例目からしっかりする。例えば、5例しか経験なくてもちゃんとできるようになるって言われる事なのね。それは確かに本当で、そうすべきだけど、アメリカは、例えば5例とかじゃなくて500例とかあるわけで、すぐに次のチャンスが来る。だから、アメリカの物量作戦と日本のあの超ハイクオリティの学び方・準備のする人がいたら、強いと思うね。

 でも、僕は決して日本のあの教育スタイルを否定はしないね。日本にアメリカの教育文化を持ち込もうとも思わないし、アメリカかに日本の真似をしろとも思わないんだよね。アメリカは「何見てんの?さっさとやれ」っていう文化。だから両方合わさったら、最強やと思うね。

 

大学病院は研究を重視するってホント?

茅原 :太田先生はシカゴ大学、所謂大学病院にいらっしゃると思います。

大学病院だとより研究を重視されるのをお伺いしたことあるんですけど、研究の重要性はどの程度なのでしょうか?

太田先生
 大学なので、研究しようと思ったらコラボレーターも多いし、例えばgrantオフィス(研究費の申請を手伝ってくれる部署)があったり、その動物実験施設とかもあるので、サポートはしっかりしています。

 でも雇われ型の問題で、医師をするほとんどの場合は臨床を重視されるわけね。なぜなら、そっちの方が病院がお金儲かるから。雇われ方としては僕は大学の職員なんだけど、臨床9割・リサーチ1割みたいな契約になってる。だから、僕は今全くリサーチやってなくても、臨床やってくれたらええよみたいな感じです。

 ただ100%リサーチっていう人もいて、契約によるけどgrant途切れたら多分クビになるのがほとんど。常にgrantを取るのはとても難しく、研究者にとって死活問題で、grantなくなったから大きいラボがそのままなくなるのは多々あることです。

茅原 :今現在も基礎系の研究を続けられてるんでしょうか?

太田先生

 やってたんだけどアメリカはやっぱりお金が全て。

 今はお金が途切れちゃってやってないけど、またgrantを取ろうと思ってがんばっています。アメリカは、勝者は常に勝者、敗者は常に敗者みたいな構造があることが多くて、ずっと勝ち続けれてる人って勝ちやすい。敗者が勝者になるのはとても難しい。勝者はもちろん頑張ってるからなんだけどね。grantも取り続けて結果を出し続けている大きな研究室は次のグラントも取りやすいっていう良いサイクルがあるんだけど、小さいラボは1回お金が途切れると、たとえ世界を変えるような研究の内容で研究費申請したとしても、「君は過去2年間何も研究成果ないね」って言われて落選することが多いけど、結果を出し続けている研究者だと同じ案を出しても「すごいですね!お金どうぞ!」とかそういう傾向があるね。

 僕の今の立場上は、臨床をしっかりやってれば別に問題ない契約になってる。

 ただ今臨床に関しては、今誰かが開発して、誰かが僕に教えてくれたことをやってるだけなので、何か100年後1000年後に残るような何かを残したい気もするなって漠然と思いつつ、その可能性があるとしたらもしかしたら研究かもしれんと思って、一応研究を続けたいとおもってるわけね。。

 機会があれば何かして、もしかしたら、ノーベル賞も取れるかもしれへんしね。やめてしまえば100%取れないからね。

アメリカの大学病院への応募者を選考するリアルな評価方法

茅原 太田先生はProgram Directorとして様々なApplicantを評価されていらっしゃると思います。

 Applicantを評価する際、USMLEの点数やCVLoRなど様々な要素があると思いますが、それぞれの重要度や、applicantの評価方法についてお話伺えないでしょうか?

太田先生
 それは、点数の出るものは、高い方がいいに決まってる。だから、もし取れるなら満点がいいに決まってるのでそれはもうノーディスカッションですよ。

 合格点が60点であっても100点満点中、テストやったら100点取った方がいいに決まってます。それが重要視されるかどうかが問題だけど、基本的に例えばレジデンシーの場合は、一番重要なのは、「変な人じゃない」っていうことを重視します。

 例えば、文句言うだけ言って裁判起こしまくって何もせんとどっか出ていくとか、そういう人がもうたくさんいるわけね。そういう人をできるだけ排除したいわけよ。

 「テスト100点取る人そういう結構少ないんちゃうかな?」「もうちょっと常識あるんちゃうかな?」ってそういう指標。

 書類審査のときって書類しか見ないから、この書類いいですねって言ってもふわっとしてるでしょ。だから最初は点数化される。

茅原 :CVをですか?

太田先生
 CVとかその他も。点数は点数やし、CVも例えばリサーチだと5段階がリサーチ1から5で5点満点とか、LoRの点数というか、めっちゃ推薦してるとか、全然あかんとか、アベレージとかいろいろあって、それも点数化されるし、論文の数とかも数字が出るわけ。

「その人のリサーチを5段階評価してください」っていう欄があって、その資料としてプレゼンテーション何回、論文何本とか数字が書いてあるわけね。そこで「0」の人は、この5段表がどう見ても5付けられへんわけ。

 そうやった他のAttendingみんな出した点数が総合されて平均されて、それがスコアリングされてばっと並ぶわけ。

 後は大体その点数を元にランキングが決まってくるわけね。だから、USMLEへの点数は如実にその点数に影響する。だから最初に書類審査通るには点数が出るものは、高い方が決まっている。

 その書類審査を通って面接の段階では大体アベレージ以上のすごい人が揃ってる。その中でも点数だけのランキングはつくけども、でも面接では点数はあんまり関係ないよね。

 面接の態度、受け答えとか、人を見るわけね。点数良くても、やべえ人っておるから、そういう人を排除していくわけよ。面接中で一番下の点数しかなくても、ひっくり返すことは可能なのよ。だから書類審査を通って面接に行き着くぐらいの点数は必要だと思うね。

 もちろん頭のいい人はUSMLE点取ればいいし、それが駄目な人は例えば論文頑張って書くとかが大事じゃないかな。

 

マッチングのインタビューでは何を見られる?

涌井 :面接の話なんですけどもちろんそのテンプレート質問はたくさんあると思います。

太田先生がよく聞く質問はありますか?

太田先生
 特殊やと思うけど、僕はねあんまり質問しないのよね。

 一般的によくあるのは、「とりあえず自己紹介して」と言う。大概「小さいときはどこで育って、大学が〜大学でこういう研究して…」というような普通のプレゼンテーションが始まるわけ。

 僕がその間に何を見てるかっていうと、相手の何ていうか、話の構築の仕方かな。

 面接だったらそんな質問当たり前やからもうあの、良い準備しててしかるべきなのよ。相手が話してるときに準備していることを言ってるだけか、今考えて喋っているのかすぐわかるわけね。

 「この人は準備してるんや」と思うと、なるほどこの人は準備していると。もうこれを準備できない人って多分何もできないから。その場でふわふわ話作ってる人はすぐわかるから、そういう人あんまりよろしくないなと思うわけね。準備してくれってちょっと思うね。

 次に僕は自分のプログラムのことを喋るわけね。とりあえずその面接って、僕らが相手を選ぶんだけど、相手もプログラムを選ぶから、こっちも一応プレゼンするわけね。

 面接官によっては「リサーチ何してた?」とかいろいろ聞くんだけど、僕は臨機応変に話すの苦手やから、相手が喋り終わったら、「ここのプログラムは〜で、こういう特色があってこんなことやってるから、トレーニングとしてはこういうことが与えられる…だからいいと思うよ」と言って、それで大体時間過ぎる。

 僕がプレゼンしてるときは自分が用意したセリフ言うてるだけやから、もう考えなくてもセリフをリピートしてるだけだけど、僕はそのとき「相手の聞く態度」をずっと見てるわけね。アイコンタクトとか、例えば普通に足組んだり、椅子の背もたれにもたれたり「わかるけどちょっと待て」ってちょっと思うわけよ。聞いてるふりしているだけの人も見てたらすぐ分かるわけよね。

 

 あとアメリカでは特に、相手の話を最後まで全部聞くっていうのは非常に重要視されるんだよね。

 だからこれ僕の悪い癖なんやけど、途中で僕はバンバン喋って先生が僕にインタビューしてる途中で僕がさえぎって喋っていつまでも喋ってるでしょ(笑)

 こういうことアメリカでしたら駄目なのよ。相手が喋り終わるまで一切相槌を打たないというのは一応文化だね。僕が説明しているときに何か言ってきて、話を途切れさせる人とか話聞かない人もいる。それはもう話聞かない人っていうレッテル貼られるからだめ。

 あと、最後は大概「何か質問あるか?」って聞くわけね。質問あるかって聞かれるのはもう、決まってねん。これは必ずテスト問題出るぐらい当たり前のこと。

 最近はZoom面接やから時間がきたら強制的に切られるわけなんで、「残り時間、1分」って出るわけよ。そのとき「質問あるか?」って聞く。

 とりあえず「質問ない」っていう人はあんまりよくないよね。もう聞かれんのわかってるはずだし、教科書通りこっちも言うてんだから、「何か言え」と思うわけね。

 でも、大体の相手もその質問に対する準備をしてる。しかも、ちゃんとした人はそのプログラム専用の質問をしてくるわけね。「どこ行ってもこの質問してればええわ」っていう他のプログラムと同じ質問してるみたいな人は、ここに興味ないんやなと思う。ただ「お前のプログラムの強みなんや」とかって言ってくる人いてるわけね。きっとどこ行ってもそう聞く事にしとるんや、多分楽やから。でも例えば「あなたのあの論文読みました」って言う人もいて「この人はどうせ嘘やけど、これ用に準備しとんねや」と思うわけ。

 だからそういう質問のクオリティと、あと残り1分しかないから1分の間にやり取りできる内容に変えれるかどうかっていう能力を見てんだよね。

 ただ1分質問し続けて途中でパチッて切れる人いるのよ(笑)「頭悪いな、これ駄目ね」って思ったりする。1本の間にポンポンでやり取りして、取り敢えず、ポンポンとやり取りして、「あと何かあるか」って言ったときに、締めの言葉を作ってる人もいるから、あと30秒しかないところにどうやってまとめて入れるんかな?とかもを見て、1分の間に綺麗に終わって、パンて切れる人は、この人良いかなって思う。

 だから僕はあんまり話は内容聞いてないよね。聞いてもわからへんし(笑)

 最終的に点数をぽんぽんとつけてって、そのスコアでてランキングするけど、僕はそんなランキング全然興味はなくて、いつも応募者の中から「この人や」って面接で決めた1人をピンポイントで、僕の推しはこれ言うてるだけです。

 

インタビューにおける印象の重要性

茅原 :先ほどやばい人を排除するという様なお話がありました。

Applicantがその病院で実習や見学をした際、レジデントから意見を聞いて「一緒に働きやすいか」・「何か一緒に過ごしてどうだったか」などの意見を重要視するといったことを聞いたことがあるのですが、そういう意味なのでしょうか?

太田先生
 それは何なら僕がこの人ってピンポイントで示すよりも、うちの現役でおるフェローが、この人良い悪いっていう方が100倍大事。それは本当。

 基本的にレジデントとかが院内ツアーとかするときにずっと見とるわけよ。そのレジデントとApplicantで会話してるときに「1人だけ後ろでむすっとしてる」「何もinvolvedされへん」とか「興味なさそうにしてる」とかも全部見られてる。だからいつも大変やなと思うのは、Applicantもそういうふうに装ってる。そこも演技が必要なわけよ。

 面接時のもう一つ大事なことに待合室での態度がある。待合室で面接の間にちょっと休んだりする場所がある。秘書さんとかそういうの見てんのよ。そこで例えば「行儀悪かった」とか「なんかみんなで和気あいあいでなんか仲良くやってた」とか見ている。

 面接のランキングを決める会議でAttendingとかフェローとか、秘書さんもそこにいるわけ。「この人は質問によく答えてたわ、ちょっとランキング上げよう」とか言って1人1人見ているときに、あまりにひどい奴とかが仮にいたとしたら、秘書さんとかが「この人ね、駄目」みたい に言うわけ。もしそれで言われてしまったら、もう絶対に100%受からない。

 僕が「あんまりやる気なさそうやったぜ」って言っても流されるけど、秘書さんが「この人イマイチやったぜ」って言ったらもう確実にランク外になるから。むしろレジデントとか秘書さんとかへの対応が100倍大事。

 コロナ前は、みんなでディナーして翌日に面接があるっていうのが面接の基本スタイルやった。そのディナーのときから、ずっともう面接始まってんのよ。その面接の日は朝、秘書さんに挨拶した瞬間から、もう病院出るまでずっと面接続いているから休憩ない。あれ本当につらいと思うよ。

茅原 :例えば、秘書さんのNGってどういう人ですか?

太田先生
 秘書さんによるかわかんないけど、でも基本的にやっぱりちゃんと挨拶したり、ありがとう言えるとか基本的なことだと思う。あとはちょっとお高くとまってる人みたいな確かにいてたりするらしいね。

 応募でそんな僕らの前ではちゃんとしてるけど、秘書さんには態度が悪いとか、他のApplicantに対して態度悪いとか、そういうのはよくあることらしい。そういうのは重要。

 むしろ、そういうのを見たいから呼ぶわけであって。

ZOOMインタビューならではのテクニック

 Zoomならではのテクニックってあるやん。最近はだんだん面接官が贅沢なってきてて、例えば通信が悪いとか言うだけで、もう印象悪くなる。

 うちのボスが言っとったのは、「この人アイコンタクトが悪い」っていうんだけど、Zoomだから許してあげてくれっていうふうになるわけ(笑)Zoomで普通に画面見たら視線が少し落ちるやん。カメラにずっとみたら、相手の顔が見えない状態で喋ることになるやろ。だから視点が常に落ちるんやけど、それで「アイコンタクトが悪い」って言われたりしてんのよ。

 最近はちょっとレベル上がってきてるというか、アイコンタクトできるようにこのカメラを真ん中に持ってくるデバイスとかあるよね。画面の真ん中が見て喋ったらカメラ目線になってるカメラ。

 あと家の背景。1人印象的だったのは普通の自分の部屋で面接を受けて、後ろにベッドが映っていてぐちゃぐちゃなんよ。別にええんやけど、それが画面に映ることを計算できへんのかって思ってしまうわけよ。だからそういうカメラ目線とか、あと後ろの背景、通信状況とか。

 そういうのは、これからは多分重要視されると思うよ。というかみんなやってる。その中で1人だけ家のお母さんが後ろ通ったりしてたらなんやねんってなるから(笑)みんなに一応アベレージを合わせるためにそういう技術も必要になってくるんちゃうかなと思うね。

 Zoom面接で呼ぶとお金かかんない。面接呼んだら飛行機代とかホテル代とかは全部病院側が出す。お金かかるから、Zoomはこれから多分あんまなくなんないと思うね。Zoomで絞ってから、普通に呼ぶとかいう感じになるんちゃうかな。

涌井 :自分も今アメリカのニューヨーク州ロチェスターにいて、今ちょうどメディカルスクールにアプライしてる途中ですが、今年の面接は西海岸東海岸問わず全部Zoomになっているので、結構これから残るかもしれませんね。

太田先生
 それなりの面接の技術が生まれてくるんやと思うよ。アイコンタクトに関してはうちのフェローにそういうことがあったら、カメラ見てしゃべれと一応言うてるかな。

アメリカへ病院見学に行った時に気をつけるべきこと

茅原:太田先生の元に沢山のレジデントや学生が見学に来ると思います。その見学や実習の際にどういったところを見ているのか・評価するのかを教えていただいてもよろしいでしょうか?

太田先生
 いつも思うけど僕は学生のとき何も考えてなかったから、神戸から外に出るとかなかった。

 だから学生とかが見学させてくださいって言うてくるだけですごいなと思ってる。その時点で僕はだいぶ尊敬してる。だから来て「なんかしょぼいな」とか仮に思ったとしても、僕はそれ以下だったからお前が言うなっていつも思ってるわけで。もう来た時点でみんな合格って思っているから、見学の内容とかクオリティがいいとか悪いとかはあんまり気にしてないかな。

 あとメールの返信の速さは、僕は割と気にするタイプやね。メールの返信は早いに越したことはないと思うね。早くて印象悪くなること多分ないからね。

 他にはアメリカあるあるやけど、病院見学来る時に、でかいしどこから入っていいか初めてで分からないから、アメリカの病院で待ち合わせするので結構難しい。

 だけどそのときに、その人の問題解決能力を見るというか。何か試してるわけちゃうけど、こっちから連絡しない。わざとしてないわけじゃないけど、相手が「どこ行ったらいいですか?」って連絡来るように仕向ける。

 そしたら僕は割と詳しく「この2階に上がって、セキュリティデスクがあるんでその前に来たら電話ください。もし出なかったら、セキュリティの人に言って僕に連絡してもらってください」って言う。それを言ったときにすんなり来れるのかを僕は見ています。

 ある知り合いの先生とかは、私よりももうちょっと厳しくしてる。「どこ行ったらいいですか?」って聞かれたら、「朝7時にメディカルセンター,XX Building」って住所を送るわけね。「Buildingのどこやねん」ってなるわけね。だけど、Buildingに行って、セキュリティに言って、先生を呼んでもらうなど、とりあえずそこまでたどり着くかどうかっていうのがその先生の中で指標らしいね。

 でも基本的に僕が来たらもう来たら普通にして、そこで何かその人の評価するとかあんまないね。来たら来た時点で、こちらを見つけていただいてありがとうございますっていう感じにはなるね。

 そういうふうに人を見てる人もいるよっていう話です(笑)

「医療はローカルなもの。」今後のキャリアプランについて

涌井 :今後のキャリアプランを教えていただけますか?

先ほどもし自分が患者になる立場なら日本に戻って、治療を受けたいとおっしゃっていましたが、他のアメリカのこの病院に行きたいなどございますか?

太田先生
 僕は1ヶ所にずっととどまっておきたいタイプ。どっかに大病院にボンッて行って、「おりゃー」って無双する感じでもない。例えば有名人になっていろんな病院や学会に行きたいとか、そういうのはあんまりないし、基本的に医療ってローカルなことだと思っています。

 僕は僕の患者さんを治療するけどそれは僕と患者さんだけの話で、ガイドラインとか成績とかあるけどその患者さんにとっては一発勝負だから「ガイドラインとか知らないよ」って話で。これの手術の確率が80%ですとか言われても知らんから!0が100しかないから!ってなりますよね。医療はローカルだと思ってるから、例えば日本に凱旋して何か取りまとめてとかも、なきにしもあらずやけど基本的に僕には関係ないと思ってますね。

 僕の目の前の患者さんに、僕が今一番できる一番良い治療、もしくはその患者さんが受けるべき一番良い治療を僕が施すっていうことしか考えてない。

 一方で、僕は優れた外科医とも思わないし一番とも思わないけれど、僕が体得したり経験したりした技術とかを後進に伝えることをしていかないとあかんだろうなって思ってます。

 今、僕のところにフェローで来てくれた人今4代目でその人たちには継承しているけれど、それを一般化する必要があるかどうかとか考えたりはしてます。

 僕は基本的に一緒に手術入って、僕の前に立ってくれないと手術を教えれないと思ってるんですよね、だから1年に1人教えるのが限界あると思っている。

 でも僕が教えるのはもちろんだけど、僕が教えた人がまた他の人を教えるというような何かシステムを構築すると、ワーッとウイルスみたいに広がってくれるかなと思ったりもして、そういうのが次の目指す道かなと思ったりしています。

涌井 :なるほどですね。ありがとうございます!
今太田先生のもとに4人目の日本人フェローが来られてると思うんですけど、ご卒業後に日本に持ち帰られた先生もいらっしゃいますよね。

太田先生
 そうですね。教えることってすごく限られてるし、僕のコピーを100%したとしても、たかが僕ぐらいの外科医になるだけなんですよね。だから、卒業後どんどん成長していってくれたりすると、僕ができないようなことをできるようになってくれたりすると嬉しく思いますね。

 やっぱり言ったように医療ってローカルやから、教え子の彼らは別に日本にしようがアメリカにいようがどこにいようがそれはあまり重要でないと思いますね。学んだ知識や技術を日本にフィードバックしたいとか、そういう考えはあんまりないね。医療に国境の線を持ち込むことに違和感があるね。

 「アメリカの技術を日本に」とか「日本の技術をアメリカに」は一切思わない。確かにフェローの1人は日本に帰って今頑張ってますけど、日本に技術を伝えてくれとか思わないね。その先生がいる場所(ローカル)で、その彼ができる、最高の医療を患者さんにしてくれればいいかなと思ってる。

ただそういうふうに僕が教えた技術が彼の身となって一部となってそこで役立ってるなら、嬉しいことですし、そんな感覚はありますよね。