ゲスト:阪本晃人先生(Naval Family Branch Clinic Iwakuni 日本人フェロー)
司会:蔵田鳴洋(NPO法人 Team WADA 学生メンバー)
アンカー:北原 大翔 先生(NPO法人 Team WADA 代表理事)
北原先生:
みなさんこんにちは本物の外科医の北原大翔です。今回はアメリカ留学を目指す学生や医師必見の在日米軍病院特集第3弾です。蔵田さんお願いします。
蔵田:
岐阜大学医学部医学科3年の蔵田鳴洋と申します。本日は米軍基地病院インタビュー企画の第3弾として前回の佐世保基地に引き続き、Naval Family Branch Clinic Iwakuniでフェローをされている阪本晃人先生にお話を伺います。阪本先生、本日はよろしくお願いいたします。
阪本先生:
今ご紹介にあずかりましたNaval Family Branch Clinic Iwakuniの日本人フェローの阪本晃人と申します。この度はこのような貴重な機会をいただきありがとうございます。また、ご紹介いただきましたミシガン小児病院の桑原先生にも感謝申し上げます。
阪本先生:
簡単に自己紹介させていただきます。出身大学といたしましては旭川医科大学で、卒業後は札幌の手稲渓仁会病院で初期研修を行いました。その後、日本人フェローとしてNaval Family Branch Clinic Iwakuniに参りました。
阪本先生:
ここからはNaval Family Branch Clinic Iwakuniの基本情報をお伝えします。2022年に創設され、現在フェロー枠は3つあります。クリニックのため入院病床はなく外来診療が中心ですが、産婦人科が約5床ほどあります。主な搬送先は、基地から車で10分ほどの岩国医療センターで、95%以上を受け入れていただいています。
阪本先生:
岩国の基本情報となりますが、岩国市は山口県の南東部に位置し、広島へのアクセスも良好です。人口はおよそ12万人で、錦帯橋が有名です。また、世界遺産の厳島神社へも基地から車で30分程度で行けます。
阪本先生:
業務体制についてですが、日勤と夜勤に分かれています。日勤は7時半から16時半、夜勤は16時半から25時半までで、その後は夜勤担当者によるオンコール体制となります。平日日中の7時半から13時半搬送時には通訳の方がサポートしてくださいます。年間の搬送件数は350〜400件ほどです。
阪本先生:
クリニックの特色としては、搬送先のほとんどは先ほどもあった岩国医療センターで、クリニック内にCTが設置されていないため、CTが必要な症例は基本的に岩国医療センターへ搬送しています。また、同センターとの定期的な交流会があり、英語でのプレゼンテーションを行う機会も得られます。
阪本先生:
救急対応体制は「Acute Care Clinic」が中心で、ファミリーメディスンの医師が3〜4名、内科医1名、フィジシャン・アシスタントが2〜3名、ナースプラクティショナー1名で救急外来をカバーしています。
阪本先生:
1日の流れとしては、日勤では7時半に病院到着、8時からシャドーイングを開始し、昼休憩をはさみ、午後もシャドーイングを続け16時半に帰宅という形になります。
阪本先生:
具体的なキャリア支援についてですが、わたくしでフェロー4期生となるのですが卒業生の進路として米国レジデンシーにマッチされた方もいらっしゃいます。今年もマッチに挑戦される方がおられます。サポート体制としては、CVやPS、推薦状の作成サポートがあります。
阪本先生:
岩国には横須賀のようなエクスターンシップはなく、オープンハウスのみが行われています。マッチングは面接のみで、基地による大きな選考の差はありません。英語力は募集要項通り求められますが、USMLEのスコアに関しては特に基準はありません。
阪本先生:
フェローからの声では、基地については、プログラムディレクターやアカデミックディレクターがとても理解のある先生方で、働きやすい環境にあります。Providerとの距離が近く、とてもアットホームで米国レジデンシーへの出願についても相談しやすい雰囲気があります。応募を検討中の学生、医師へのアドバイスですが、他の米軍基地病院に比べて搬送件数が多く英語を使う機会が多いため、非常に有意義に過ごせる環境です。ぜひ応募を検討してみてください。
蔵田:
阪本先生、発表ありがとうございました。ここからいくつか質問させていただきます。
1つ目の質問です。ほかの基地にも同様のプログラムがありますが、特に岩国をお勧めできるポイントは何でしょうか?
阪本先生:
ご質問ありがとうございます。岩国の強みは、Providerとの距離が近く、自分のことをよく知っていただいたうえで推薦状を書いていただける点です。パーソナライズされたレターが得られることは大きな魅力だと考えています。
蔵田:
ありがとうございます。では2つ目の質問です。先生ご自身がこのプログラムに応募した理由、また周囲の先生方の応募理由について教えてください。
阪本先生:
私は昨年オープンハウスに参加し、とてもアットホームな雰囲気を感じたことが大きな理由です。また、搬送件数が多く英語を使う機会が豊富で、自分をしっかり英語環境に暴露させたいと考えたため応募しました。同僚の先生方も同様に、英語力を鍛える環境を求めて応募されている方が多いと思います。
蔵田:
ありがとうございます。最後の質問です。プログラムに応募するにあたり、最も求められるものは何だとお考えですか?
阪本先生:
一番大切なのは「なぜ自分の人生プランにおいて海軍病院が必要なのか」をしっかり伝えられることだと思います。
蔵田:
北原先生からなにか質問はございますか。
インタビューでは北原先生から阪本先生へ動画の公開がシークレット㊙な質問をしています!!興味のある方は岩国で阪本先生に直接聞いてみてください!!!
蔵田:
本日はNaval Family Branch Clinic Iwakuniについて阪本晃人先生にお話をしていただきました。阪本先生、本日はありがとうございました!
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