野木先生を招いてのClinical Dojo Advancedに運営お手伝いとして参加させていただいたので、共有いたします!今回も大満足な内容で多くの学びをいただきました。

Clinical Dojo Advanced はオンラインの臨床推論勉強会で、ハワイのQueens Medical Centerでホスピタリスト、亀田総合病院 で総合内科部長としてご活躍されているDr. Masayuki Nogi がsupervisor として指導してくださります。Dr. Nogiが実際に経験された症例を題材として、参加者が英語で問診や身体診察を聴取し、最終的にはprobelm representation using semantic qualifierを発表、最後に先生からの講義をしていただくというとても贅沢な2時間の勉強会となっております。

今回は以下のケースでした。

CC: 62-year-old male with shortness of breath (2-weeks)

 

今回のCCDで学んだこと:

  • 疾患ごとのストーリーを把握し、キーワードを列挙できるようにする。

例:ギランバレーであれば、Q. Acute onsetなら/中枢神経が侵されるなら/その両方なら どんな鑑別になるか考えるトレーニングをする。(A. CIDP/MS/ADEM)

  • 患者さんにもっと聞けることがある!

例:ワクチン接種歴、がん検診などのhealth maintenanceの情報や、薬を本当にいわれたとおり服用しているかも聞く。”Are you taking exactly as prescribed?”

  • 正しく問題を描写するために、Pivotal pointsに着目し、詳細を抽象的な用語に変換して1行で要約する。

例:プレドニゾロンとタクロリムスの服薬歴をimmunocompromisedと一語でいいかえることで、呼吸苦といわれたときの鑑別疾患が変わってくる。ニューモシスチス肺炎など。

 

さらに、いつもご指摘いただいていることですが、

反省点:

  • Semantic qualifierを「タイムコースに添って」「historyは頭に」「数値とnegative findingsを含めず」にかく。(ただし数値については、実際のattendingへのプレゼンは臨機応変にしてもいい場合が多い)

わたしは書記をしていたのですが、interpreterとしてreporterの話を言い換える医学英語の単語をもっと知らなければと痛感しました。

例:発熱の性状…biphasic, spiking. 胸水…dullness on percussion of the lungs, vocal fremitus. 感冒様症状…cold-like, flu-like, URI(upper respiratory illness)-like, ILI(influenza-like illness)

  • Systematicに質問する

例:皮疹、言及されていないILS、これまでのADL、

今後は思いつきを信じず頭からつま先まで、“VINDICATE”や痛みの”OLD PAPA Q-SARF”などのmnemonic aidsにしたがって潰していこうと思いました。

 

このように、Nogi先生の勉強会では英語でのリアルな病歴聴取を通して、自分の足りない能力や知識を再認識できるだけでなく、先生の総合診療科医としての見方のヒントをいただき、今後の改善点などのアドバイスを日・英の両方で直接いただける貴重な機会です!presenterとしてだけでなく、observerとしての参加もできます。どんな間違いをしても野木先生はやさしく論理的にご指導してくださり、毎回終了後は目が開かれる思いです。他の参加者の方も自分にないアイデアを沢山出してくださいます。特に、先生が最近経験された生の症例である点が特色です。本当に素晴らしい、CCD形式で一番好きな授業です。現在の参加者は決して多くはなく、毎回先生の授業を独り占めさせていただいていている罪悪感があり、色々な人を誘っています!笑 ご興味のある方はいつでもご参加お待ちしております。