infective endocarditisのはなし。

 

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32890491/

Comparative Effectiveness of Mechanical Valves and Homografts in Complex Aortic Endocarditis

Ann Thorac Surg.

 

Mayoからの論文。

IEに対して、使用弁の種類で成績を見てる。

 

ポイントは対象がactive complex aortic endocarditisであること。

mechanical valves、bioprostheses、Homograftsで比較。

 

2003-2017の連続159例の検討。

 

mean 59yo、125 (78.5 %)がmale、33.3 %はnative valve endocarditis

起因菌は、Streptococcus:48 (30.2%)、Staphylococcus aureus:34 (21.4 %)、coagulase-negative Staphylococcus:32 (20.1 %)

abscessについては、Aortic valve annulus:131 (82.4 %)、LVOT:9 (5.7 %)、interventricular septum:7(4.4%)、mitral valve:51 (32.1 %)

手術は、弁置換のみ:48 (30.2 %)、patch形成付き:48 (30.2 %)、Rootへ:85 (53.4 %)

という感じ、active endocarditisということで、大分複雑手術してます。

 

そのうち、

mechanical valve based reconstruction:50 (31.2 %)

bioprosthetic valve based:56 (35.2 %)

Homograft-based:53 (33.3 %)

 

という結果でした。baselineのcharacteristicsに差はほとんどなし。

有意差ありはCOPDがBio、Homograft groupで多いことくらい。

手術の成績も概ね差は無し。

有意差出てるのは、native valve endocarditisが、mechanical valve groupで多いこと。

当たり前だけど、Homograftでは基部ごと代えてる。

1/3はCerebral embolism起こしてる、多分術前かな。

バイパス時間、クランプ時間も差は無し。

 

crude mortalityは11.3 %。やっぱりこれくらいか。

危険因子はDMという結果。

手術死亡も」Homograft groupで悪い、P=0.04かな。

 

長期の成績も有意差は無いが、mechanical valve based groupが良好だったと。

 

Comparative Effectiveness of Mechanical Valves and Homografts in Complex  Aortic Endocarditis - The Annals of Thoracic Surgery

 

上図がAdjusted overall survival、Homograftで悪い。有意差は無しのよう。

 

あとは、2003年から現在までのHomograftの使用について書いてあって、次第に減少しているとのことでした。

抗生剤での治療が良くなっていること、術後管理が良くなっていることなんかもあるのかもしれません。

 

ただ、感染の再燃、再手術等のデータがありません。あと、細かい手術のデータもね。

IEの場合、病変によりパッチあてたり、デブリして基部までchangeしたりと状況により手術のcomplexityが変わるのでね。

その辺がこういったStudyを困難にしてるかと思います。

 

このpaperからは、何が何でもHomograftという話ではないということでしょうか?

 

April 13, 2021

AN