PMAのはなし。

Percutaneous Mechanical Aspirationの略だそうだ。

AngioVacはEmoryでよーやってた。

https://www.angiovac.com/

 

今日の論文は

Pneumbra Indigo systemというもの。

https://www.penumbrainc.com/peripheral-device/indigo-system/

もともと、脳外の血栓吸引とかに使用されているそうだ。

 

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33096075/

Percutaneous Mechanical Aspiration vs Valve Surgery for Tricuspid Valve Endocarditis in People Who Inject Drugs

Ann Thorac Surg.

 

IV drug userの三尖弁のIEに対して、Indigo使用した場合と手術した場合の比較。

 

nは80、両者40程度ずつ、retrospectiveなstudy。

女性が多い、平均は31歳、86 %は以前にIEのhistoryあり、40 %程度はsepticで入院してる。

あとは、DICも33 %、挿管も8 %でされてる。

MRSAが38 %、MSSAは27 %。

 

Indigo systemは吸引装置なので、血液回収できないそうだ。

そのせいか、出血量は多い、輸血もしてるみたい。

PMAで80%程度はvegetationはdebulkされてる。

 

  over all PMA group Surgical Group
in-Hospital mortality 7 % 12 % 2 %
re-admission in 12M   44 % 62 %
embolic event in 12 M   10 %  29 %
all mortality in 12M   24 % 19 %

 

主な結果は上の表。

統計的にはあんまり差が出てない。

 

術後は両者ともに大部分でBlood cultureはnegativeになったそうだ。

PMA Groupでは、5/43が院内死亡していて、そのうち3人はseptic shockで亡くなってる。

 

ただ、PMA Groupでは、5人が弁に対する治療を要したようだ。

3人が三尖弁の手術施行、2りはAngioVac目的に他の施設にtransferされたようだ。

12Mのmortalityに対するriskで有意差出たのはSeptic shock(p=0.004)と、DIC(p=0.004)でした。

 

あとは、PMAはvegetation吸ってるだけなので、その後も三尖弁の逆流は残存してる。

この論文ではPMAも手術と同等だというような結論です。

 

AngioVacはVV-ECMOの仕組みで、心臓外科や、ハイブリッドルームが必要だけど、

Indigo systemの場合sedationで可能なようだ。

ただ、AngioVacよりも大分吸引カテーテルが小さいのでvegetation上手く吸えるんかなとは思います。

吸引は調節可能なのかもしれない。

 

あとは、この論文では、心不全の程度について記載されてないのですが、

心不全の有無が治療方針決定するかなとは思います。

controlできなければ弁何とかしなければなりませんしね。

心不全無ければPMAでvegetations吸ってでいいとは思います。

まぁ、三尖弁だけだったらある程度はcontrolできるかな。

IVDUの場合、またすぐ戻っていらっしゃる可能性があるのでね。

なるべく開心術はしたくないですね。

 

IVDUの治療の方が重要ですね。

 

May 7, 2021

AN