大学院生 女性からの 質問

 

PAやNPに関してご意見を伺ってみたいなと思いご連絡させて頂きました。現在私は大学院で日本版NPの育成コースを学んでいます。日本ではまだまだ制度も未熟で先輩方が手探りで活動されている様な状況です。制度として成立している海外で実際一緒に働かれてみて、 日本にも必要だと感じますでしょうか。

 

 

北原の 答え

 

ご連絡ありがとうございます。ワシントンDCの北原です。
 
日本での”必要性”と言われるとわかんないですけど、一緒に働いてて非常に合理的であるなとは思いますし、とても助かる、ということだけは間違いないです。今はどうかわかりませんが、僕が日本にいた時はレジデントが忙しくてオーダーが入らないとか、手術に入ってて処置が遅れるとかで患者のみならずコメディカルや、関わる全ての人に対して医療的にも精神的にもネガティブに働くことは多々ありました。もちろん、日本で流行ればいいことですが、そのためにはしっかりとしたシステム、制度が必要ですよね。東京ベイのNPとかはうまくやってると噂で聞いたことがあります。
 
また、個人においては、NPとしての知識や能力はもちろん大事ですが、働く上で起こりうるバカなレジデント(僕も含む)や看護師との衝突を、お互いの意見を尊重するふりをして回避していくバランス感が大事なんじゃないかと思います(特に日本の場合は)。いきがってるレジデント(僕も含む)とかと対面することになると、死ぬほどうざいと思いますよ。アメリカではNPは非常に信頼されていて(これも人や組織によるかもしれませんが)、心外の重症患者のマネージメントなどさらっとやってくれてとても頼もしいです。
 
あとは日本でのNPの給料は気になりますね。こっちの看護師は結構NPになりたがってる人が多いんですが、その理由はできることが増えるという向上心と、給料が増える、という二つが大半を占めてました。1000万円くらいもらってるみたいです。
 
アメリカでPAをやってる日本人が書いたブログがあったのでこんなのも参考になるんじゃないかと思います。
 
 
 
 
新しいことをやっていくには日本はやや大変な環境だと思いますが、とても意義のあるムーブメントだと思いますので、頑張ってください!
 
ところで、この話題についてもっと二人で深く話しあいたいと思っています。日本帰国時にはどこかでディナーでも食べながら将来の医療について話をしませんか、二人きりで。あ、予約とかは僕がしておきますんで。下心とか全然ないですから、はい。