みなさんこんにちは。

 

シカゴ大学Clinical fellowを2020年末付けで無事修了した西田です。

Blogに修了の話を投稿しなければなと思いながら、すでに2ヶ月が経とうとしています。

2年間いた間に個人的に留学について思ったことを書かせていただきます。

 

留学と聞くととても華々しい感じがします。実際に僕もそんなイメージに憧れていました。

留学した方が絶対いい、そんなお話も聞きます。

しかしこれは全員に当てはまるものではないと思います。留学はとても大変です。

 

まずはpositionです。USMLEを取ったら留学できると安易に思っていましたが、取った後アメリカの病院に応募しても全然いい返事はもらえませんでした。USMLEを取るより仕事を見つける方が大変です。アメリカ人はみんなUSMLEを持っているので、日本ではUSMLEを取っていてすごいと言われても、アメリカでは当たり前のことですし。結局私はお世話になった先生から太田先生へご紹介いただく形で留学が決まりました。

留学が決まってもすぐにはアメリカへは行けませんでした。日本の職場もすぐに辞めるわけには行きませんし、licenseのこと、書類のこと、ビザのこと、やることがたくさんありました。

アメリカに来ても自分のことだけ気にしていれば良い訳ではありません。家のこと、食事のこと、お金のこと、子供の学校、子供の病院受診、治安、などなど日本にいれば気にしなくてもいいことをいちいち気にしながら仕事しなければなりません。

もちろん海外でなければ学ぶことのできない最先端の技術などはありますが、

日本の先生方とその成績はとても素晴らしいものです。日本にいても十分学ぶことが可能だと思います。無理して留学しないといけないという訳ではないと思います(もちろん留学した立場なので、バイアスはかかっていますが)。

 

しかし、留学することで外にも内にも視野が広がるということは言えます。全く知らなかった海外の文化にも嫌でも触れることになります。自分の器の小ささを目の当たりにし、改めて自分を見つめることもあります。そういった経験は留学したからこそ経験できたものだと思います。仕事においても最初は何もさせてもらえませんでしたが(アメリカ人にすれば全く知らない日本人なので仕方ありません)、最後には次のpositionをofferしていただけるまでに認めていただけました。

 

今でもシカゴに行った直後のことを思い出します。引越しなどで何百万円も貯金を使い、時差ボケで子供が夜中じゅう泣いて寝られず、記録的な寒波(-30度)で雪が積もっていて、早朝真っ暗な中、知らない道を歩いて病院へ通いました。とても心細く不安だらけでした。

 

最後になりますが、普段の生活においても、手術においても、未熟で不器用な私を根気強く指導してくださった太田先生、この留学の機会を与えてくださった日本の先生方(ご迷惑がかかると申し訳ありませんのでお名前は控えます)に感謝しきれないくらいに感謝しております。

また私の留学したいというわがままに付き合ってくれた家族にも心から感謝したいと思います。

 

 

現在日本に一時帰国しております。

写真は帰国後、自主隔離中の一枚です。日本はコンビニがあって、美味しい食事があって、日本語が通じて最高の環境だと感じました。

 

西田秀史