ロンドンに来てもう長いので、日本の看護師長さんの仕事&役割については、ほぼ覚えていないんですが….

 

最近Twitterで炎上している“スタッフの妊娠及び産休を取るのに師長から文句を言われる”を読んで、そんな事あるんだ!と驚いてしまいました。そんな事こちらでやったら裁判ですよ….

 

因みに、NHS で働くスタッフの福利厚生は日本と比べ物にならない程良いです。例えば、産休&育休は最大1年取れます。お給料も4ヶ月は病院からFullで出ます。後2-3ヶ月は住んでいる市町村から給料の4割程のお金がもらえます。

 

それに、新米お父さんにはPaternity Leaveと呼ばれるお父さん休暇も別に2週間程貰えます。有給をくっ付けて6ヶ月お父さん休暇を取るスタッフもいます。

中々良いシステムだと思います。

 

時にはスタッフ4−5人まとめて産休&育休を取られてしまう事もありますが、こればっかりは仕方ないので、産休育休カバースタッフを雇用します(雇用期間限定)。妊娠〜出産まで時間があるので、比較的簡単にカバースタッフは見つかります。

 

師長の仕事の中で一番大変な事はもちろん患者さんの安全とケアですが、それにも劣らず大変な事は“病棟内での人間関係”。人間関係が円滑でないと、スタッフがどんどん辞めていき、病棟内のパフォーマンスとモチベーションが著しく下がってしまいます。なので、Staff Retainingは非常に重要です。

 

師長は、時にはお母さんの様にスタッフの恋愛問題について聞いてあげたり、時にはビジネスウーマンの様に新しいプロジェクトを立ち上げたりと大変です。

 

また、こちらの師長は各病棟のBudget Holderとも呼ばれ、病棟の年間予算を握っています。なので、1つ何か新しい機材を買うにも、お母さんの許可がいるのです。

師長はいわゆる家庭(病棟)のお財布も握っています。

 

今日は、とっても可愛いスタッフのJさんから新しく出来た彼氏についての相談、クルーズ先生からは、自分の料理に限界があるので、簡単なダイエットレシピを教えて欲しいとか、循環器内科の先生からは新しいエコーが来年度の予算で欲しいとか、今後の自分のキャリアについての相談とか(私はCareer Progression Facilitator と言うキャリアに関するコーチングも当院で行なっています)…

 

なので私のオフィスは常に忙しいのです。うちの母親に言わせれば、“幸せは外から人が運んで来るのだから、誰かがオフィスを訪ねてきたらいつでもWelcomeにしておきなさい”と言われました。その通りです、今日は帰り道で£ 1.00拾いました。

 

ささやかな幸せ。