木南先生の記事を受けて僕の見解です

 

僕もフェロー時代にアテンディングが言ってるのをよく聞いてました。リバーストレンデレンブルグ。特に、トレンデレンブルグの部分が僕には非常に難しかったので、多分聞き取ってくれないだろうなと最初から諦めていました。ところが別のアテンディングが略して「リバースティー」と言っており、これは簡単だし僕でも使える!と思い新病院で使ってみました。

 

「リバースティープリーズ」

 

マーク(麻酔科、いいおっさん)

「ティー?ティーってなに?ティー?」

 

「いや、トレンデレンブルグのティー」

 

マーク

「ん?なに?なんて言ってるの?」

 

「いや、だからトレンデレンブルグ。あーもういいや、ヘッドアップ、ヘッドアッププリーズ」

 

マーク

「ん?なに?なんて?」

 

「ヘッドアッププリーズ」

 

とリバースティーどころかヘッドアッププリーズさえも伝わらないため、両手を使ってテーブルを作りそれを傾けヘッドアップをイメージさせながらヘッドアップ プリーズと繰り返していると、勘のいいアシスタントが

 

ブルース(アシスタント、野球好きらしい)

「ヒロがヘッドアップって言ってる」

 

マーク

「オッケー」

 

となります。言葉が通じない事象は物凄いフラストレーションでしたが(シザース、フォルセップス、ニードルホルダーなど手術の基本道具全てが通じない日もある)、言葉の通じなさがあまりにもえぐすぎたため、ここは異世界でギリ言葉が通じたら奇跡くらいの気持ちで手術するようになってからはだいぶ楽になりました。最近ではこのヘッドアップジェスチャーをすると外回りのナースが「またやってる、ウフフ」とややウケているのを認識したので、そこの笑いをいかにとるかを重視するようになり、発音の方は全く気にならなくなりました。いつのまにか本来の目的、なりたいものとは別のものになっていくこと、ありますよね。

 

写真はDCでリアルな豚骨ラーメンを食べれるはなびというラーメンや。