はじめまして。

8月の終わりまで2年半インドのナラヤナ病院に留学していた大野です。

 

先日後任の上川先生が病院の詳細を書いてくれたのでほとんど書くことが残ってないのですが、少しだけ僕が感じたことを書きたいと思います。

 

僕は医者6年目でインドに行きましたが時期としては一番いい時期だったと思います。先日上川先生が書いていた通り執刀はほとんどできません(こちらの正規レジデントもほとんど執刀はしていません)。

そのかわり人工心肺の着脱や内胸動脈採取は飽きるほどやる機会があります(人工心肺着脱約120件、内胸動脈採取500件、冠動脈中枢吻合400件)。やっているうちに物足りなくはなってきますが、そのような基本的手技をこの時期にここまで徹底的に出来たというのは本当によかったと思っています。

 

ただ日本に帰ってから改めて感じることではありますが、日本の手術に比べるとインドでやっていた手術はかなり劣っているなという印象です。

年間7000件以上こなすので効率を求める部分は仕方ないとは思いますが、CABGはほぼLITAとSVGですし、あまり新しい治療に積極的ではありません。

レジデントも若いうちから手技はありますが、教えているのもその上のレジデントなので基本がしっかりできているなと感じるレジデントはほとんどいません。

 

次のステップとしてアメリカへの留学を考えていますが、どのような環境にいても常に日本の手術のレベルを頭においてそこを求めていかないといけないなぁと感じます。