初めて臓器移植ドナーの担当をしました。
その患者さんが運ばれて来た時から担当をしていて、1日の休みを挟んで仕事に戻ると、その人は臓器移植ドナーになっていました。今までに脳死をされた方を担当したことがなかったので、貴重な体験でした。
脳死の診断が下りてからプロキュアメントまでの間に64時間くらいかかりました。このケースは普通よりも長くかかったそうです。その間に血液検査、胸部レントゲンを6時間毎(4時間毎の項目もありました)、心電図、CT、ブロンコスコピーを毎日しました。考えると当たり前なのですが、事前検査をこんなにするとは知りませんでした。そして体温、血圧や尿量のコントロール、それらをターゲット値にする為の投薬、細かい点滴のタイトレーション。ある意味、ひどい重症の患者さんを担当するより気を使いました。
学生の時のトラウマEDでジョブシャドウをしていた時に、交通事故で重症の患者さんが運ばれて来て、「もうこの患者さんが助からないとわかっても臓器をいかに生かしておくかが重要になるからこうやって蘇生している」と言われたのを思い出しました。
臓器提供する為に一定の条件がそろう必要があり、臓器の場合、実際に条件に見合うケースはかなり少ないそうです。ドナーネットワークコーディネーターの人に色々お話しを伺いすごく勉強になりました。
最後に、残念だったのはプロキュアメントが違う病院で行われたので、プロキュアメント見学をできなかったことです。スタッフィングが許し、同じ病院で行われるなら担当ナースは一緒に手術室に入れるそうです。
この患者さんが亡くなったのは本当にすごく残念で悲しいことだけど、この人のおかげで6人がチャンスを与えられたのはすごいことだと思いました。その人達の体が拒否反応を起こさず少しでもながく元気でいられることを願っています。
Naokoさん、貴重な経験ですね。私も10年程前に29歳日本人の脳死患者のプロキュアメントを経験しました。その時も完全徹夜でしたよ。ご家族が日本から来たのですが、英語が全く出来なかったので、通訳も頼まれ、移植コーデイネーターと徹夜でしたよ。ご遺体は日本に郵送までの手続きの通訳していたので、大変でした。後日、コーディネーターからのお礼の手紙と、どの臓器を移植できたかの詳細が書かれた手紙をいただきました。
当院は結構脳死患者が多いです。プロキュアメントも結構ありますが、いつもこの患者さんの事を思い出します。
まゆみさん、
それは大変でしたね!!お疲れ様でした。
そのご家族はまゆみさんのおかげで心強かったですね。
“above and beyond”なケア、素晴らしいです。私もそういうナースになれるようにがんばります:)