大動脈解離のはなし

Type Aね。

 

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35263792/

Mid-Term Outcomes of a Hybrid Approach Involving Open Surgery Plus TEVAR of the Descending Aorta

in the Treatment of Complex Type A Dissection

 
いわゆる、FrozenET使うのと、単純上行置換と、どっちが良いかという話。
ドイツからの報告。まず、Nは少ない。(total N=80)
4年間で150のType Aがいて、Studyになったのは80例、DB type IIとか、PAUは除いてる。
年平均30-40の解離をやってるということですね。
Single Centerからの報告だと、Retrospectiveにはなるし、このくらいのVolumeになるのは仕方無いかなと。
 
この論文面白いのは、成績があんま良くないのですね。
悪くはないというか、Type Aだと仕方ないのかなとは思いますが、20%くらい院内死亡してる。
術前状態も結構悪い。正直なData出してるんかなと。
術前にECMO入ってるのが3%。
 
結果から行くと、earlyの死亡はHybridの方が良い。(hybrid vs simple : 13.3 % vs 33.3 %, p=0.04)
術直後のmalperfusionの有無はHybridの方が良いと。
術後のECMOの使用もhybridの方が良いという結果でした。その他のearlyの結果は有意差なしと。
CPB timeとかは差が出てませんね。超低体温で循環停止、脳分離は順行性。
Stentはretrogradeにvascularが入れてる。Distal吻合前に入れてるみたい。
直視下ね。
mid-termはp=0.05でhybridの方がよく見える。(グラフ上ね)

この手のPaperhaよく見ますね。

ただ、FrozenETやっても術直後のもろもろのRiskは増えないのかなと。

あと、Stent入れた方がやっぱり術後の真腔の広がりは良いのではないかと、あと、追加の手技がやりやすいかな。

 

やっぱりType Aは絶対的な手術適応であり、術後死亡する可能性も高い疾患。

手術前の状態に左右されるのかなと。常にFrozen ETやるかどうかというと、常にやった方が良いかな。

Golden Standardは上行置換だろうけど。

 

February 18, 2023

AN