皆さん、こんにちは。Team WADA学生メンバーの市川理惠と申します。このblogで紹介している「Study with Ns. Rossi」という企画では、イギリスの国立ロンドン大学で勤務されている(かっこいい!)専門看護師のロッシ真由美先生に、医療面接の練習をしていただいております。
先日2月9日(土)には、ロッシ先生に英会話レッスンを行なっていただきました。始めの雑談で徳島県の話題になったので、徳島県で有名なものやエピソードについて英会話を行なった後に、事前にいただいていたお題「最近面白かったこと」と「最近チャレンジだったこと」についてそれぞれお話しし、ロッシ先生と英語でやり取りをしました。
初めに、今回私がお話ししたことを簡単にまとめますと、次のようになります。
・徳島県は酢橘が有名だと聞いたことがある。また、3〜5月にかけて鳴門の渦潮が最大となり、母と旅行に行った際には陸からも潮の渦が見られた。
・東京都現代美術館で開催されている坂本龍一展が面白かった。現代の音楽の表現方法に飽きてしまった坂本龍一が、空間や視覚的芸術と音とを結びつける方法に驚いた。特に、震災で流されたピアノの音に魅力を感じて、各地で地震が発生するとピアノの音がなるという芸術作品と作ったということには、音楽家の意図によらない新たな音楽のあり方を興味深いと思った。
・研究室にお邪魔し、ちょうど開催されていたミーティングに出席させていただいた。他学の学生が発表をしたが、自分の質問が初歩的ではないかと躊躇し、質問できなかった。しかしその後個別に質問をしたら、分かりやすく教えてくださった。
箇条書き項目3番目については、ミーティングでは質問をすることができていないので、厳密には、チャレンジだったとは言わないと思います。しかし、この経験について、ロッシ先生は関連するいくつかのお話をしてくださいました。そこから学んだのが、質問の重要性と適切な方法についてです。
① 質問を躊躇わないことの重要性
初学者が基本的な質問をする際も、「Can I ask a silly question to you?」のように前置きをすれば無礼には当たらず、むしろ積極的な姿勢が評価されることを学びました。特に海外では、「質問をしない=全て理解している」とみなされ、疑問を口にしないことは時に学習意欲の欠如と捉えられる可能性があるそうです。質問は知識を深めるだけでなく、自ら学ぼうとする姿勢を示す手段にもなるため、ためらわずに行うことが大切だと感じました。
② 質問をする際のマナー
海外の学生はレポート課題だけでも膨大な文献を参照し、計画的に学習しているため、十分な自己学習なしに他者へ安易に質問することは失礼にあたると学びました。また、無知のまま懇切丁寧な指導を求めても、相手の時間的制約から回答をいただくこと、ましてや十分な回答を得ることは難しいとも理解しました。まずは、自分で8割程度理解できるまで学習し、それでも解決できない部分について質問するのが望ましいそうです。
③ 分からないことを特定するための思考法(ゴールデンサークル理論)
疑問を解決するには、まず「なぜ(Why)」それが分からないのかを明確にすることが重要であり、次に、「どのように(How)」すれば理解できるかを試行錯誤し、適切な情報源や手段を模索すると良いそうです。そして最後に、「何を(What)」学び取ったのかを整理し、論理的に説明できる形に落とし込むことで、より深い理解へとつなげられると学びました。この思考過程を踏まえて質問すれば、自分の学習への姿勢を示すことができ、より適切な回答を得られると感じました。
自己学習を進めるうえで、不明瞭な点を分析し、必要に応じて他者の知見を借りることは不可欠です。その際、相手の貴重な時間を使うことへの配慮や、事前に十分な学習を行うというマナーの重要性を知り、深く納得しました。
これ以外にも、ロッシ先生は芸術性が高く評価されているピアニストをご紹介くださったり、長期的な計画の立て方についてアドバイスをくださったりしました。早速、先生から教わった方法を参考に手帳を活用し、二日ほどスケジュール管理を実践しています。やりたいことが明確になり、無駄なく充実した一日を過ごせていると実感しています。
ここまで、ロッシ先生のお話を通じて学んだことについて述べてきました。しかし、「英会話レッスン」として開催されている以上、英語に焦点を当てた学びや反省についても触れたいと思います。
本レッスンで新たに学んだことの中で、最も印象的だったのは(徳島県の話題で登場した)海峡を意味するchannelという単語でした。生理学においてチャネルとは、細胞膜上に存在し特定のイオンを通す通路を指します。同じ単語が、陸と陸の間で海の幅が狭くなった場所をも表すと知り、英単語が持つ複数の意味には共通するイメージがあることを改めて実感しました。また、これをきっかけに「海峡」という言葉の定義を見直す機会にもなりました。ちなみに、本島と海峡を通じて接続する島はchannel islandと呼ばれるそうです。
一つ反省点を挙げると、用意していた語彙を何も見ずに使えなかったことです。事前にいただいたお題をもとに話す内容を決め、使用しうる専門用語の英語訳を調べていました。しかし、いざ会話となると瞬時に言葉が出てこず、単語のメモを目で追いながら話してしまいました。語彙を調べた後に何度か声に出して練習し、自分の言葉で説明する訓練が必要だと痛感しました。今後、面接などでも必ず役立つスキルだと思うので、次回のレッスンに向けては改善した方法で準備を行おうと思います。
最後になりますが、Study with Rossiでは、イギリスの第一線でバリバリと活躍されているRossi先生に医療面接をしていただけ、そして興味深い話も沢山聞ける(!)貴重な場が用意されています。 自分の成長につながる絶好の機会ですので、少しでも興味があったら是非ご連絡ください!
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