clinical dojo advanced 運営の徳永康太です。

われわれ、clinical dojo は日本、アメリカでホスピタリストとしてご活躍されている野木先生をお招きして、英語による臨床推論の勉強会をしています。普段はオフラインで1ヶ月から2ヶ月に一回の頻度で活動しており、開始から3年目ついに念願の野木先生をお招きしたオフラインイベントを東京で開催することができました!

当日は休日にもかかわらず、15人ほどのTeam WADAインターン生が全国から(九州からも!)参加してくださり、イベント中はみなさんとても積極的にディスカッションに参加してくれました。イベント後は近くのレストランで懇談会を行い、皆さんの渡米に向けた行動から現在ハマっている趣味(もちろん野木先生からのメッセージも!)までいろんなことを共有することができ、勉強に対するモチベーションが上がったと同時にあらためてTeam WADAに所属をしていてよかったと思いました。

以下、運営に協力してくれた、井上結貴さんがとても素晴らしい報告書を書いてくれたので共有しますね。

先日、都内で行われた、初めての対面形式によるClinical Dojo Advancedに参加しました。

広い敷地に迷いましたが、順天堂大学のご提供で広々としたホワイトボードが用意され、のびのびとディスカッションができました。

今回の勉強会には、医学部低学年の学生から研修医の先生まで参加しており、USMLEの受験経験がある方や、医学英語に興味がある方など、多様なメンバーが集まりました。

野木先生と初めて直接お会いできたことが何よりも嬉しかったです!!

ケース:

A 45-year-old woman with a history of SLE, presented with ascending paraplegia and paresthesia after preceding UTI, later with overflowing incontinence.”

先生の笑いを交えた流れるような神経診察のあと、参加者全員も英語でひととおりの神経診察をとりました。OSCEの時より「どの情報を得るために行うのか」を意識することで、診察がとても楽しく感じられました。神経系の授業は、○○路がどこどこを交差して、…とややこしいと感じていましたが、この勉強会を通して見方が変わりました!

 

学んだこと:

・教科書や国試の典型例と現実世界の違いを痛感しました;同じ感染症でも、表現型や病態生理は年齢や性別によって異なることがあります。

例)性的活動期の女性ならcystitisの典型的な症状としてfever, hematuria, dysuria, cloudy urine, frequent urination, incomplete voidingが見られる一方で、90代の女性ではappetite↓, fatigue, confusionなどの非典型的な症状になりうる

・臓器システムを意識しながら要点を抑えて情報を収集すること

・時間経過を意識することの重要性も学びました。

例)ある検査値が高かったとしても、それは一瞬を切り取ったものに過ぎない

・基本に忠実に、話題の自然な流れに沿って話を進めること

・自分が思っているよりも一歩踏み込んで質問することも大切です。

例)ワクチン接種歴を確認する際、発熱があるなら「最近ワクチンを打ちましたか?」とさらに聞く

勉強会後には、イタリアンレストランで食事会がありました。みなさん精力的な方々で、こちらもとっても楽しかったです!残念ながら我々おのぼりさんは終電のため1次会で帰途につきました。

Clinical dojo advancedの勉強会では、先生が実際に経験されたリアルなケースを扱うことで、自然と身が入ります。仮説のケースや書籍に載っているケースとは違い、初めは何も分からない状態からスタートし、自分で情報を集めていく必要があります。間違えると大きく方向が逸れてしまいますが、その過程がとても楽しいと感じています。まるで先生の経験を追体験するような感覚で、タイムマネジメントや懐の深さ、ユーモアに感銘を受けました。次回もかならず参加したいと思います。

最後になりますが、ご多忙のところいつもためになる授業をしてくださる野木先生、本当にありがとうございます!また、運営の方々はこんなに素敵な授業を企画してくださっていつも感謝しています。

 

他の参加者からの感想です!

・history taking、clinical reasoningの基礎的なレクチャーを今まで聞いたことがなかったので、聞けてよかった。

・どのようにorgan system(今回なら、urinary system、nervous systemなど)を絞っていくのかを知れた。

・最後の、どのように鑑別を挙げていくのか(nervous systemでも、peripheralからencephalicまでの各部位に注目しながらシステミックに鑑別を挙げる方法)がとても勉強になった。

・オフラインで身体診察を実際にできたのがよかった。OSCEの練習では、あまり病態と繋げて身体診察の方法を学ばないから(自分の大学だけかも笑)、何を診たいから、何をするのかを意識できたのがよかった。

・次回のClinical Dojo Advancedでは、問診で網羅的に聞きながらも、organ systemを絞っていく問診をできるようにしたい。

・懇親会では、オンラインでしか会ったことのないメンバーと将来のことなどを話せて楽しかった。

 

Team WADA の学生インターンではこのような贅沢な活動を含め、様々な活動を行っています。
興味のある方はぜひ学生インターンで活動しましょう!
皆様のご参加、お待ちしております!