はい、予想通り、Frailtyのはなしです。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26516676/
The Prevalence and Prognostic Significance of Frailty in Patients With Advanced Heart Failure Referred for Heart Transplantation
Transplantation
結果は明らかで、Frailtyの群の方が、移植、VADどちらとも成績悪いです。
あと、NYHA IVの群は殆どFrailty+でした。
このpaper読んだ目的、Frailtyの計算の仕方です。
5つの項目
・Exhaustion ・Grip Strength ・Mobility ・Appetite ・Physical Activity
で、あるなしで0か1で点数つけて、3以上の時はFrailty+だそうです。
結構、文献によって少し違うみたいですが、大体言っていることは同じのようです。
・Exhaustionは、『先週、少なくとも3日、何をするにもしんどいと感じましたか?』とか聞くみたい。
・Grip strengthは、実際の握力測って、年齢、性別の平均の2SD以下の場合。
・Mobilityは5メーター歩かせて、6秒以上かかった場合。
・Appetiteは過去3か月に食欲低下してる場合。
・Physical Activityは、『そこそこ体力が必要な日常生活(ガーデニング、洗車、散歩等)が1か月にどれくらいの頻度でできてるか?』 という質問で1-3回以下の場合。
この文献では上のような質問でした。
上の表みたいな場合もあるので、内容あってればいいのかもしれません。
NYHA IVで、5メーター歩かすのもね。
あと、年齢とは相関していなかったそうです。
June 9, 2021
AN
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根本先生
お仕事お疲れ様です。
少し馴染みのあるお題だったのでなんだか嬉しいです。
日本でFrailty の評価は
Friedらの基準を日本人高齢者に合った指標に修正した日本版(J-CHS基準)が用いられています(2020年改訂 国立長寿医療研究センター)
①体重: 6ヶ月間に 2kg以上減少
②握力: 男性<28kg、女性<18kg
③疲労感: この2週間 わけもなく疲れる
④歩行速度: <1.0m/sec
⑤身体活動: 軽い運動または定期的な運動を週に一度もしていない
の5徴候で、
3以上でFrailty+, 1-2つはプレフレイルとしています。
あともう一つ
25項目からなる”基本チェックリスト”というの質問票(はい/いいえ)があります。
これは、厚労省が介護予防のために作成したもので、8つ以上でFrailty+と判断します。
介護予防事業の対象者選定(行政)でも使用されているようです。
私は理学療法士なので
勤務先(循環器単科病院)では
基本チェックリストは心臓外科の術前評価で
J-CHS基準は外来心リハの開始時評価で
全数とっています。
評価基準についてはこちらに記載されています。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/geriatrics/55/3/55_55.319/_pdf
既知でしたら申し訳ありません。
SJC 毎号 (難しくってほとんどわからないのですが) 楽しみにしています!