大学院生 女性からの 質問

 

PAやNPに関してご意見を伺ってみたいなと思いご連絡させて頂きました。現在私は大学院で日本版NPの育成コースを学んでいます。日本ではまだまだ制度も未熟で先輩方が手探りで活動されている様な状況です。制度として成立している海外で実際一緒に働かれてみて、 日本にも必要だと感じますでしょうか。

 

 

平井の 答え

 

私の働くミズーリ大学病院の循環器部門ではNPが4人います。そのうちの1人の外来専門(週4日半)のNPには特にお世話になっています。例えば、外来に新規の心不全の患者さんが来たときは初診のあとそのNPに送ると数週間おきにフォローしてくれ、βブロッカーやACE阻害薬などの薬物療法の漸増をしてくれます。そして数カ月後にまた私の外来に患者さんを送り返してくれるので、そのときの心機能の回復の程度によって次のステップについて患者さんと話すことができます。また患者さんが例えば胸痛や呼吸苦などで電話をしてこられ、私がCCU当番で外来の枠がないときや、学会などで留守にしているときなども代わりに診察をしてくれています。彼女は週のほとんどを外来で過ごしているので、医師より予約が取りやすくなっています。治療方針もとてもしっかりしていて患者さんからも信頼されているので、安心して送ることができます。彼女の頑張りのおかげで私はカテーテル治療も週3日行いながらも自分が治療した患者さんを外来でもフォローすることができています。