イギリスで病院にかかる場合、まず選択する事があります。

それは、NHS診療かPrivate診療かです。

 

NHSとは National Health Serviceの略であり、

国が運営している医療費原則無料制度(国民医療保険制度)です。

16歳から女性60歳まで、男性は65歳まで強制的に加入させられます。

所得に応じて保険料を払うシステムで、外国人は6ヶ月以上滞在する人は

加入しなければなりません。ただし、歯科治療、外来処方箋の一部は

自己負担になります。

 

Privateはそのままの意味通り、私費診療です。

(私費ですが、個人で払っている各種健康保険も使えます)

 

日本の様に個人で各種健康保険を払っている人が少なく、

会社が外国人スタッフの為に保険を掛けている所もありますが、

医療費を全額賄えるほどの保険を掛けている人はほぼ見ないです。

となると、当然全額私費医療を受けられる人は限られています。

なので、大半の国民は主にNHSを使っています。

 

まぁ、どの国の医療制度にもメリット、デメリットはありますよね。

 

 

では、NHSとPrivateではどう違うのか。簡単に言えば、

 

 

NHS 最大のメリットは医療費が全額無料(高額医療費を含む)

 

   デメリットは専門医に診てもらうまでの待ち期間が長い

   (最大6ヶ月)

 

Privatメリットは予約すればすぐに専門医に診てもらえる

 

    デメリットは、費用がものすごく高額

 

 

現在はNHSの待ち期間もだいぶ短縮されましたが、

まだまだ改善しなければいけません。

 

NHSの診療は主に専門医の治療になるので、基本の診療、

専門医(NHS 病院)への紹介などはGP (General Practitioner)

日本でいう、かかりつけ医が行います。NHS制度では

GPへの登録が義務付けられています。登録GPは

どこでも出来るという訳でもなく、

自分の居住区から5キロ圏内などと制限があります。

 

GPは乳幼児からお年寄りまで、簡単な診療、

治療を全て行います。

 

日本で具合が悪くなった時に、自分の信頼できる医師にすぐ

診てもらえるのに対して、イギリスの医療制度では、

専門医に診てもらえるまで、時間は掛かるは、病院を選べないは

で、色々と不便です。が、全額医療費タダなのだから仕方がないと

言い聞かせています。