心臓外科医12年目 男 北原大翔の質問

 

VISAのことよくわかっていないのでとりあえず色々教えてください。

 

 

澁谷 の答え

 

ベルギー長期滞在(90日以上)のためのVISA申請はこれまで人生で経験したことのないほど煩雑なpaper workでした。

時間もかかりますし、お金もそれなりにかかりました(家族4人で20万ほど??)。

 

VISA取得を一言で表すと、「ドラクエ」です。

まるでRPGゲームのようです。

町の物知りおじさんを訪ねて宝箱のありか(各必要書類)を聞き、また別の人に伝説の剣(どうやって手に入れるか)のありかを聞き、宝箱の鍵をゲットして、剣をゲットして、小さなボス(各書類)をやっつけレベルを上げ、最後に魔王(大使館)を倒しに行く、といった感じです。

正しい順番で必要な書類(たくさんある)を集めていかねばならないのでかなりのストレスでした。

自分を勇者だと思ってRPGの主人公になりきり鼓舞するしかないです。

めざせランナーズハイならぬVISA取得ハイ。

 

外務省で働いている友人に聞いたのですが、ベルギーのVISA申請書類はおそらく世界有数の煩雑さといっていました。

現地でも日本人で集まるとよくVISA申請の大変さの話で盛り上がるくらいです。

 

僕の取得したものはType D VISAというもので、働く先の病院からhosting agreetmentという書類を手にするところから始まります。

 

まず、参考までに僕の留学に際して病院や大使館などとのやり取りを時系列で表しますと、

 

2018年11月 先方のBossから2019年夏からの受け入れ許可をもらう

2019年1月 ベルギー大使館に連絡しVISA申請必要書類の確認

2019年2~3月ごろ 突然先方の人事課からhosting agreetmentという書類が送られる(その間はなにも音沙汰なかったので、あれ?本当に行けるのかしら?といった感じでした)

2019年4月 VISA申請必要書類の準備開始

2019年6月半ば VISA申請(膨大な書類を携えて大使館へ出向く、VISA申請の山場)

2019年7月頭 2週間の審査の末にようやくtype D VISA取得

2019年7月半ば 渡欧

 

このような感じです。

VISA申請は渡欧3か月前から申請は可能です。審査にも時間がかかるので渡欧1か月前には申請して、と大使館から言われます。

 

まず、VISA申請の第一歩は日本にある在日ベルギー大使館にVISA申請したい旨をメールをおくります。

ちなみに大使館は東京の麹町にあるのですが、HPを見るととても厳しい文言が書いてあります。

 

「業務の妨げになるので電話での質問・対応には一切応じません。」

  • 「必要書類の取得方法、代替書類に関する質問にはお答えいたしません。」
  • 「ビザ申請前に必要書類の形態に関する質問にはお答えいたしません。書類の確認は申請時に窓口で行います。」
  • 「複数の質問をいただいてもすべての質問にお答えできるとは限りません。」
  •  

、、、、、ぐぬぬぬぬ。

き、きびちー。。厳しい。厳しすぎる。

そうです、ベルギー大使館のHPは文言が厳しすぎて引きます。

ただ、実際に窓口で対応してくださる方(住友さんといいます)は大変いい方なので、すべての書類を携えてVISA申請に伺ったときには神対応をしていただきギャップにとても幸せな気分になりました。

 

僕が取得したのはtype D VISAというものでシェンゲン協定国(これ、テストに出ますので覚えてください)に長期で行かれる方は必要です。

 

詳細は大使館HPをご覧ください

https://japan.diplomatie.belgium.be/en/travel-to-belgium/visa

 

上だけだととーーーーーーーーーーーーてもわかりにくいのでかみ砕いて教えてくれているサイトをいくつかご紹介します

ベルギーに留学する学生必読! ビザに関するお話。

ちなみにこの「Belplus」というHPはベルギー生活に関する事を細かにかつ素敵な写真でつづられており、移住してからもとてもお世話になるHP

 

https://habatakurikei.com/visaappbelgium/

この「ハバタクリケイ」というHPはベルギーでの生活インフラ情報などとても詳しく書いているので移住してからもとてもお世話になるHP②

 

詳細は上記サイトでだいたい網羅しています。

一人につき必要な書類は20種類ほどですが、以下にやっかいだったものについて簡単に感想を書いてみます

 

  1. 1)申請書 VOWというweb申請のフォーマットに従って作成、とても面倒で家族の分も作成するのが億劫でした
  2. 2)パスポ-ト 残存期間1年以上必要
  3. 3)無犯罪証明書 大変やっかい、悪いことをしてない人という証明です 
  4. まず大使館に行って、申請用紙をもらい、それを現住所の警視庁(僕は神奈川なので横浜でした)に持っていき、後日それを受け取りに行き、外務省に持っていきアポスティーユ(これもテストに出るワードです、大事、気になる人はググってください)してもらい、後日外務省まで受け取りにいき、それをオランダ語に翻訳してもらう、マジドラクエです
  5. 4)英文健康診断書 聖路加国際病院でのみ対応 聖路加病院の受診予約が大変、30分ほど電話で待たされる 簡単な検査のみだが自費なので一人2万もする、子供も同様の額、受け取りは郵送可能、アポスティーユは必要なし(落とし穴、外務省に行かなくて大丈夫です)
  6. 5)ベルギ-赴任者の労働許可証(hosting agreetment) これがないとベルギー国内で住所契約ができないので7)をとる前に必要
  7. 6)ベルギ-において医療保険があることを証明する書類 そんなものVISA申請しに行く人はおそらく誰も持っていない、最低3ヶ月有効の海外旅行保険証で代用が可能なので複数のゴールドカードを作成し家族の海外旅行保険で代用、子供の保険をカバーしているゴールドカードは少ないので要注意、渡欧してから3か月以内に現地の健康保険に加入して切り替え
  8. 7)ベルギーにおいて住居があることを証明する書類 これのために5月に一度ベルギーを訪れ家賃契約を交わしてくる必要がありました、とても意地悪な書類です、これを得るために5)が必要
  9. 8)回答言語希望シート ベルギーはオランダ語・フランス語・ドイツ語が公用語なので、就職先の街の言語に合わせる、僕はオランダ語
  10. 9)VISA申請料のベルギー大使館への国際送金 ゆうちょでのみ対応、一人350ユーロ 高い
  11. 10)戸籍謄本 英語訳・オランダ語訳がともに必要、アポスティーユも必要(外務省にいく)

 

煩雑な点は、

大使館に出向く際は必ず事前にアポイントを取らなければならない、

大使館が月~木の午前9-12時しか対応してくれないので出向く際は休みを取らなければならない、

英語でいい書類とオランダ語翻訳が必要な書類がある

アポスティーユ(外務省に出向く、おまけに受け取りは翌日以降9-17時、基本本人のみ受け取り)しないといけない書類があることです。

 

ちなみにオランダ語の翻訳会社は大使館から紹介される日本リンガサービスという翻訳会社が一番ベルギーVISAに精通しているらしく利用させてもらいました(おそらくズブズブの関係)。一つの書類で2万ほどかかります。

http://www.lingua-services.co.jp/

銀座にあります。担当してくれた方がとても美しく癒されました。

 

ちなみに英文翻訳会社はとても多く、だいたい一つの書類を2000-4000円ほどでやってくれます。納期も翌日のものがほとんどです、ググればたくさん出てきます。

 

 

書いているうちに大変だったVISA申請を思い出し、ボルテージが上がり後半は駆け足になってしまいました。

麹町(大使館)、霞が関(外務省)、銀座(翻訳会社)を何度もうろうろしたのも今となってはいい思い出です。

関東首都圏に住んでいない方にはさらにストレスフルなVISA申請になるかと思われます。

 

大事な点を最後に確認します。

 

「VISA申請はドラクエ」

ベルギー大使館はHPは塩対応だが現場では神対応

シェンゲン協定国

アポスティーユはつらい

外務省は冷たい

日本リンガサービスの方はキレイ

 

 

以上、個人的な主観や間違った情報を発信している可能性もあり得ますので、これから申請される方はご自分でもたっぷり調べてみてください。

ご不明な点がありましたらご連絡いただければ微力ながら対応させていただきます。

 

澁谷