帝京大学医学部附属病院の松沢拓弥です。

約6ヶ月間の冠動脈吻合練習の最終ブログになります。

心臓外科として働き始めた時期と同じ時期に吻合練習をスタートしました。当初はCOVID19の影響もあり吻合練習の時間が十分にとれる環境があり、1日最低3吻合、多い時は5-10吻合することもできていました。しかし、徐々に忙しくなるにつれ、他に勉強しなければいけないことが出てきて、徐々に自分の中で吻合練習の優先順位が下がっていきました。その中でも、聖路加国際病院の吉野先生の御指導や他のチャレンジャーの吻合動画などをみて、モチベーションを上げて練習を続けてきました。

 

吻合練習はやればやるだけ手際は良くなっていき、時間は早くなっていくと感じました。実際どのチャレンジャーを見ても同じような結果になっていると思います。

ただ、冠動脈吻合においては針の刺入やtoeの形の作り方などなど多くのtechnicalなポイントがあり、そこに関しては独学のみだと限界があると考えます。ここに関しては、今回吉野先生という大きなサポートがあったため、細かい部分まで手技を修正していくことができました。

 

冠動脈吻合を練習するにあたって反省点や改善点としては、デモ動画を手に入れられなかったことです。

練習開始した当初は吉野先生の吻合方法をYouTubeで何度も観て、それを模倣して練習していました。入局して自分の施設の吻合方法を教わってからは、その方法にシフトして練習していましたが、見やすい動画を手に入れることができずそこから4-5ヶ月は手探り状態でより良い方法を探してきました。

冠動脈吻合だけではなく、手技の習得には何度も再生できる手技の動画を手に入れるのが上達への条件だと考えました。

 

冠動脈吻合練習を通して、単にCABGのためだけではなく、針の持ち方や鑷子の使い方、血管の扱い方など心臓血管外科の手技の全体のレベルアップができたのではないかと思っています。

 

このような機会を与えていただきましたチームWADA 北原先生とイービーエム朴先生、ありがとうございました。

 

また、最後まで御指導いただきました吉野先生には心から感謝をしております。本当にありがとうございました。

 

 

過去の吻合練習動画はコチラです

 

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