Hi, guys! 名古屋市立大学医学部5年のYukaです。毎週土曜日の日本時間21時から英語で医療面接をする勉強会の運営をしています。University College London Hospitalで病院看護管理職をされているMayumi先生のご指導の下、行っております。

 

今回、私が医師役をやりましたので勉強会の内容をご紹介したいと思います。

 

General Medicine Wardにて79歳男性の不眠、振戦を伴う歩行障害、そして筋肉固縮が妻とともに来院。歩行障害は妻曰く、おかしな歩き方で、時々休憩しなければならないほど。5年前に脳梗塞の既往があり、左上下肢の虚弱と1型糖尿病がありました。妻が血糖値を測定したところ、正常値だったという。この患者さんに必要な検査や治療は…?

 

私は予習段階でパーキンソン病が最も可能性が高いと考え、ほかにも歩行障害の鑑別として糖尿病性ニューロパチーやギランバレー症候群、ALS、ASO、ハンチントン病、重症筋無力症などを考え、必要な質問事項とパーキンソン病診断に必要な検査とその治療プランを準備して臨みました。

 

問診していくと喫煙歴と飲酒歴なし、外傷の既往もなし、ロボットのように小股で歩いており、薬はアスピリン、スタチン、降圧薬、メトフォルミン、インスリン注射を処方されていて糖尿コントロールは良好そう。

 

一通り問診が終わったところで現時点でパーキンソン病が最も考えられると伝え、追加検査としてCT、MRI、血液検査を提案しました。そして治療としてL-Dopa、つまりドーパミンが足りていない状態なのでそれを補充する必要があることを伝えました。

 

自分の医療面接を振り返ると特にパーキンソン病の病態と治療法の説明時にドーパミンという物質名を言ってしまい、患者さんに「なんだなんだ?」と困惑させて説明がスムーズにいかなかった場面がありました。また、Mayumi先生からはすぐに診断に飛びつかないこと、もっと除外すべき病気、例えばてんかん、脳腫瘍、mini脳梗塞を考えるべきとのフィードバックをいただきました。またこの患者さんの短期的・長期的な治療方針と考えられる結果を説明すべきとのことでした。ほかの参加者の方からはリハビリの提案もすべきとの意見をいただきました。

 

鑑別診断を考えるとき、どうしても難しくて頻度の少ない疾患を考えがちですが患者さんの主訴とそれに最も関連のある脳梗塞の既往から鑑別を絞るべきでしたね。。。

 

こんな感じで医師役の方には事前に症例の準備をしてもらって医療面接に臨み、医師役以外の参加者とMayumi先生からフィードバックをいただくという形で勉強会を行っています。チームWADA学生インターンはもちろん、この勉強会ブログを見てくださった医師の方も参加されています。少しでも参加してみたい!と思った方はいつでもご連絡お待ちしております!それでは今日はこの辺で~Byebye!