アフガニスタンで、住民のために灌漑事業、医療活動などエネルギーと時間を注いでいらっしゃった中村哲医師が、銃撃されて命を落としました。

 

中村医師は、もちろん私の知り合いではありません。

以前にyoutubeの動画で中村医師が灌漑活動をしているのを見て

「お医者さんがこんな事をしているんだ」

とびっくりした覚えがある、という程度でした。

 

(興味がある方はこちらをご覧ください。)

 

これは中村先生自身の講演です。おっしゃっていることは、(本当にその通りだな)だと思うことばかりです。

https://youtu.be/zuEY9Ib9wAM

 

 

今回、狙撃された理由は不明なようです。

 

人の命は、誰の命でも尊いですけど、中村医師のように自らシステムを変える事に尽力できる人、

それも命の危険を冒して、アフガニスタンという地で住民のために力を尽くせる人はこの世界中でもあまりいないでしょう。

 

(私なら、一番勇気を出しても、『国境のなき医師団』に参加して、既にあるシステムの中で短期間力を尽くす、ぐらいまでしかしないと思います。洪水で自分達が作ったものが壊れたら、それだけで私なら思い切り凹みそうですし、住民も最初からみんな好意的ではなかったかもしれません。多分私の想像もつかないような困難な状況を、中村医師は乗り越えられてきたのでしょう。)

 

自分でシステムを変える勇気と実行力がある方が、意味もなく殺されてしまったのは、本当に悲しいです。

中村医師のような人は、他の人間で簡単に置き換えられませんでしょうから。

 

Team Wadaのブログを読んでいる方は、海外で働く事に情熱を燃やしている方が多いと思います。

でも、海外も来てしまえば、結局違う言語を使って仕事をしているだけです。

どんなに腕の良い医師でも、ほとんどの人は”自分がいなくなっても誰も困らない”ような存在になります。

あなたがいなくなっても、いくらでも代わりはいるのです。

日本にいても、海外にいても代わりはありません。

 

このサイトを読んでいる「海外に出たい」「海外で色々経験したい」という方の中から、「海外で働く経験」を超えたところに目標を持つ方、特に中村医師のようにシステムを変えていく勇気と実行力がある方が出てきたら、素晴らしいなあと思います。

 

本当の意味で”いなくなったら惜しまれる”人間になれたら、凄いことです。

(別にアフガニスタンに行かなくても、外国に行かなくても、日本の医療システム、教育システムを変えるとかでも、十分困難な課題だと思います。)

 

中村医師は既に”道を作る”という一番困難な仕事をしたので、一緒に仕事をしていた現地の人が、このまま中村医師の遺志をついで進んでいってくれることを願っています。

 

大きな困難を乗り越える勇気も元気もない医者の独り言でした。