Naokoさんの投稿に北原先生がレスポンスしてるの見て、そういえば割と最近出くわしたな〜と思い出して、書いてみました。その時はJALさんで映画のグレイテストショーマンかなんか見てる時に機内放送が入りました。
ふつーにTシャツとジーンズスタイルで患者さんのところに行くと60代後半の男性が意識レベルが若干低下しており直前胸部不快感や嘔気?があったと…奥さんに聞くと5年前にPCI歴ありで抗血小板薬も飲んでいてと あれ?これ下手したらMIじゃね(下壁梗塞だと結構上腹部の痛みとか嘔気で発症するのはご存知の通り)と思い、よくCA さんが食事とか準備しているスペースに患者さんを寝かせてバイタルチェック この時点で意識は回復してきた。ちょっと血圧も低めだったしO2投与してルートとって補液しつつ薬剤を確認すると以下(JALHp参照)
注射薬 |
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内服薬 |
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実際はこのほかにもラシックスとかもあったけどこりゃ心不全じゃないしなあと…
一番困ったのは心電図モニターがボタン押してる3秒くらいしか出ず当然12誘導なんていいものはないのでわからん
よく問診すると”時差の関係で2剤ある抗血小板薬を飲んでいない”とのことだったので2剤とも頑張って飲んでもらう、アスピリンはかみかみしてもらって 上記のニトロペンは使いましたよ
一応ご本人は症状改善してしかも海のど真ん中だったので緊急着陸ゆうても数時間かかりそうだったのでそのまま日本へ
空港で救急隊に申し送りして終了 患者さんは青森からの方で本当はそのまま国内線乗り継いで帰りたかったみたいだけど..
このことでの教訓は
・機内で揺れながらルートを取るのと、準備や固定やら一人でやるのは大変
・薬は使えるものが限られる
・12誘導心電図を導入してほしい
・手書きのカルテはちゃんと書いた方がいい
・周りの乗客(日本人)は驚くほど無関心でちょっと悲しい
・JAL/ANAカードを作ってると医者ってことがわかるよう
➡️あとで日本の職場に責任者の方からお礼のお手紙をいただきました。
あと感銘を受けたのはベテランのCAさんたちは当然医学知識はないのですが、色々助けてくれてパニックにならずとてもプロフェッショナルでした。搭乗していた全員のCAさんが座席までお礼にきてくれましたよ
名乗り出るイメトレの一助になれば幸いです笑
とても貴重な情報をありがとうございます。おそらくポイントはTシャツとジーンズでカジュアルにさらっと登場するところなんじゃないかと思います(坂口憲二っぽい)。
北原先生
コメントありがとうございます。坂口憲二だともはや上半身は裸な気がするので、次遭遇した時はさらりと上半身裸で登場できるように筋トレに励みたいと思います。