Naokoさんの記事を受けて僕の見解です。

 

飛行機内での急患に対して、よくドラマなどでは「お医者様はいらっしゃいますか」とアナウンスするCAさん、そこに颯爽と現れる医師(坂口憲二とか)みたいなイメージですが実際はどうなんでしょうか。

 

僕は医学生・研修医の頃、誰か(覚えてない)からもし飛行機の中で「お医者様はいらっしゃいますか」と聞かれても絶対に名乗りあげてはならないと教わりました。当時の教えはこんな理由がありました(それが本当にそうなのか、興味がないから調べてもいないですが)。

 

  1. 医者が必要な急病でないことが多いのでそもそも何もしなくても大丈夫、
  2. 本当に急病だったとして使える道具は限られている、
  3. そして、これが一番重要だが、そこにある道具や薬によって救命しうる状況(めちゃ稀)であっても、それを適切に使用することができない可能性がある。

 

そしてこの23の選択肢であった場合、後日訴えられる可能性があるからやめといたほうがいいよーとのことでした(正しいかどうかは、興味がないので調べてもいないですが)。

 

一言で医師といっても内科から外科、整形外科から精神科と多種多様に専門性が分かれており、その中であらゆる可能性を考え限られた環境の中で適切な治療ができる医師というのはそんなに多くはないんじゃないかと個人的には思います。この医師としていわゆる基本的な知識・行為といった部分に僕は全く自信がありませんし、そういうことができる医師になりたいとも思っていません(そもそも興味がないから調べてもいないですが)。なので、医師が各自の価値観だったり裁量だったりで手を挙げるか挙げないか判断すればいいと思うのですが、仮に善意や使命感で手を挙げて協力をして、それでも救命できなかった時に、そこを訴えられる可能性があると言われたら、そこにあえて突入していくってのはちょっとなぁと思っていました。医師というのはあくまで仕事であって、ボランティアや街行く人達を片っ端から健康にしていくことではないと思っていましたので。

 

ただ、色々な人達と関わっていくことで、今は少しだけ考え方が変わってきています。

 

中学の同級生にパイロットがいたので諸々の事情を聞いてみたところ、医師がどこに座っているかなどは事前に結構知られてたりするらしいのです(どの段階で自分が医師であることを記載しているかはわからないが)。より詳しく話を聞いてみると、その医師を確認した上で直接頼みにくることや、こいつ医師なのに手を挙げないな、みたいに思われることもあるらしいのです。さらには、颯爽と登場して診察を終えた医師が、治療後に一緒に働いたCAさんとギャレー(カーテンの向こう側)で一息つきながら談笑したりするパターン⁉︎もあるということでした。

 

 

成田からDCへの帰り便にて

CAさん

「本当にありがとうございます。もう私慌てちゃって、何にもできなくて」

 

「そんなことないですよ。◯◯さん(可能なら下の名前で呼ぶ、親近感とアメリカ感を同時に出すため)の的確な対応があったからうまくいきました」

 

CAさん

「そんな、とんでもないです」

 

「何か特別な救命のトレーニングを受けたりするんですか(真面目な顔で、ただ、真面目すぎず)」

 

CAさん

「本格的なものはないですけどちょっとだけ(おそらくそう、多分)」

 

「へーそうなんですね、医療に携わる者としてすごく興味あります(大人の顔、でも目は少年。ここ重要)。よかったら今度お話し聞かせてください(今度、というワードがポイント)。そうだ(今思いついたかのように、自然と)DCについたらご飯でもいきませんか(今度って言ってたのにすぐ誘うんかい、というツッコミは気にしない)

 

CAさん

「そんな、逆に申し訳ないです」

 

「ぜひお話聞かせてください。じゃあこれ名刺です(スマートに、かつやや強引に)。あと、電話番号教えてください(ここ重要。こちらから連絡しないと向こうから来ることはほぼないと考えられる)。あとで連絡しますね」

 

CAさん

「ありがとうございます(おそらくそこまで悪くない反応が返ってくるはず。この時点で勝負は五分五分)」

 

 

イメージはできました。まずは自らが医師であることをどの段階で入力できるのか調べることにしました。これに関しては、興味があったのですごく調べました。