院内で(主にICUで)エクモるという言葉が流行っています。エクモとは、医療関係者100人中95人が聞いただけで苦い顔をする(近所の不良少年を見るお母様方のような顔をする)対外式の人工心肺補助装置のことです。エクモるとはすなわち、エクモという名詞「ユー、ドゥー、エクモ(エクモしちゃいなよ)」がいつのまにか「ユー、エクモ、ナウ(ほら、エクモれ)」と動詞化されたものです。この言葉の流行りはじめは「またエクモってんの?フフフ」とエクモるというややポップな言葉を使用することで少しでもエクモをハッピーな感じにしようという試みが功を奏していましたが、その効果は長続きせず今では「おいまたエクモるのかよ」と普段の若干どんよりした雰囲気に戻っています。

 

ところで僕は「マンガZERO」という携帯アプリで毎日漫画を8話読むことを日課にしているのですが、最近はもっぱら「BOYS BE(ボーイズビー)」という僕が小中学生くらいの頃にマガジンで連載していた漫画を集中的に読んでいます。いわゆるボーイズビっています。ボーイズビーは高校生・大学生くらいの男女の恋愛を1話完結型に描く漫画で、よく毎回のように異なるシチュエーションの恋愛ネタが浮かぶなぁ、と当時は気付かなかった作者の凄さに今になって驚かされています。あと、ラストのページは男子の心の声的なナレーションが入ることが多いのですが、その内容が絶妙に薄いのも結構グッときます。

 

毎日ボーイズビってはいますが、青春時代の甘酸っぱい恋愛経験など皆無に等しい僕からすると、いくら読んでも思い出すのは「こんな恋ができたらなぁと思いながらボーイズビーを読んでいる中学生の自分」という異常に酸っぱい青春時代の記憶のみなのです。一方で、エクモと僕の間には沢山の思い出があり(こちらもかなり酸っぱいですが)、エクモってる時はちょっとノスタルジックな雰囲気に浸れたりします。エクモは僕にとってのボーイズビーなのかもしれません。

 

 

そういえば今日はクリスマスイブなので、実家にケーキがあったので食べました。好きな人と一緒に食べるご飯が一番美味しいと言いますが、ショートケーキは一人で食べてもだいぶ美味しいです。