お邪魔いたします。シカゴ大学太田です。

 

Power of People, Power of Network

 

チームWADAの運営理念である。運営理念といえば聞こえは良いが、本を正せばチームWADAのグッズを注文作成するときにテキストを入力する欄が2箇所あり、一つは「Team WADA」でいいとして、もう一つは何にしようかと考えていたときに私が思いつきで書いただけのものである。チームWADA特製ボールペンをお持ちの方ならお分かりいただけると思うが、そのロゴを作っていたときに誕生したのである。できれば伝説のキャッチコピー「人類は麺類」級の秀逸なものを考案したかったのだが、当時はタイムセール割引終了ギリギリの深夜帯に作業していたため、携帯電話のサイレントモードの振動パターンを選択しないといけない時のように、まさに「どうでもいいけど選ばないと次に進めないので選ばないとしょうがない感覚」で考えたキャッチコピーである。のちにそれを私が勝手に「運営理念」に格上げしたのであるが、代表をはじめチームWADA幹部は、運営理念の存在にすら気づいていないだろうと思う。チームWADAには幹部による定例会議というものが存在する。普段のフランクな発信に対して、ズーム会議では割と真面目な話し合いが行われる。どれくらい真面目かというと、普段なら私が逐一ちゃちゃを入れて話を脱線させてイジりまくって話が進まないので若干イラッとするがでもなんか言いづらいのでハハハって笑って流してやり過ごそうとしてるのにわざわざ私が「逐一ちゃちゃを入れて話を脱線させてイジりまくって話が進まないので若干イラッとするがでもなんか言いづらいのでハハハって笑って流してやり過ごそうとしてるやろ?」って言って全員の感情を逆撫でしているような光景がデフォルトなのに、この定例会議においてはその私がずっとミュートにして亜空間を眺めて話し合いを聞いているふりをするほどに真面目な会議なのだ。とどのつまり運営理念への格上げについてはまだ会議で話していないということだ。なんせあたしゃミュートだからね。ゆえに運営理念の存在についてここで間接的に幹部の皆さんに報告しているのである。つまりこのブログはチームWADA定例会議議事録と言ってもいいだろう。ただ問題は、幹部の皆さんはすでに私の長話と長文に飽き飽きしているため、誰もこの報告まで辿り着かないのだ。幹部は皆「現代っ子の特性」を有しており、タイトルと最後の一文しか読まないのだ。つまり私のここでのタスクはタイトルと最後の1行で簡潔に通達事項をまとめなくてはならないのだ。ここまで真面目に読んでしまった自分はどうなるのだ?改行もしていない読みにくい惰性の塊のような文章をここまで読まされた自分はどうなるのだ?と皆さんお思いであろう。案ずる必要はない。ちゃんとそれに見合った対価は用意してある。その前に一ついいだろうか?私が改行しない理由について述べておきたい。一般に改行をすることで、長い一連の文を見続けると疲れやすく理解が難しくなるのを防ぎ読み手が休憩をとりやすくしたり、段落ごとに新しいアイデアやトピックが始まることなどが強調され、重要な情報を目立たせることができる効果があるのだと理解している。良い子ちゃんがお手本の方に語ったぽいその利点とやらに逆行することこそが私が改行しない理由である。つまりこういうことだ。まずはこの程度の「短文」ですら読み抜くことができず脱落してしまうような軟弱者を淘汰するのだ。そして改行がないことにより行を追うのが難しくなる。同じ行を読んでしまったり、行を飛ばして読んでしまったがゆえ何か違和感を覚え行を戻って読み直したりする。ちゃんと読むために高い集中力を要し、副次的に繰り返し文章を読むことで理解も深まる効果があるのだ。集中力がないと私の文章は読めないのだ。集中力の限界もしくは我慢の限界に達しつつあるそこのあなた、もはや私が何をここで語っていたか忘れてしまったのではないだろうか?そう、運営理念だ。Power of People, Power of Networkである。前述の通り「どうでもいいけど選ばないと次に進めないので選ばないとしょうがない感覚」で考えたキャッチコピーである。長らくチームWADAの活動に携わってきて思うのであるが、このキャッチコピーは意外なほど真理であり的を得ていると思うのだ。代表や私を含めチームWADAでは「人と会う」ことを非常に重要視している。人と会うことでコミュニケーションスキルが向上し、新たな情報や視点を得られ、ネットワーキングやチームワークが促進される。また、感情や経験の共有を通じて深い人間関係が築くことができ、異文化理解と社会的な支えができる。そして、楽しさや喜びを共有し、自己表現と自己理解が深まるのだ。文章にすると散漫になるが、いいこと尽くめである。どの要素も最終的に自分に返ってきて己の成長に繋がるのである。後付けではあるのだが、私の思いつきで書いたにしては良いキャッチコピーなのだ。以上が運営理念に勝手に格上げした理由だ。……そろそろ良い頃合いだと思う。私はここで改行しようと思う。改行して今日最もあなたに伝えたいことを述べるのだ。それは…

 

イケメンTばた先生からメール来ました!!!!

 

イェェェェェェェェェェイ٩(。˃ ᵕ ˂ )وイェーィ♪ (チームWADA公式X中の人レパートリーから拝借)

 

ここでラジオです。今回は、たくさんの人と出会い、人から学ぶことを覚えたおっさん達が最愛の(?)友人からの便りにキャッキャしてる物語です。それではおっさんずラジオvol.20「静心の喧騒 承」で無駄時間の極みをお楽しみください。

 

 

外科医として手術を学ぶということは全く簡単ではありません。「難しい」といった単純な言葉では形容し難く、その道のりはとても複雑なものです。日進月歩で流動的な臨床の現場はまるで迷宮のように複雑に入り組んでトラップだらけであり、出口はおろか向かう方向の見当すらつかないのが実情だと思います。迷宮内では外科医の教育も行われています。迷宮で迷い中の指導医が迷宮で迷い中のトレイニーに外科医の何たるかを教えているのです。医療の限界というものが明確に存在する何もかもが曖昧な臨床迷宮現場での教育・指導は、支離滅裂であることの方が多いのです。それはまるであなたがこの投稿の前半部分の文章を読まされている状態に近いのだと思います。刹那的に筆者の思う「必要な情報」を一方的に提供されている上、前後関連は希薄で話題がつながっているようで解離している支離滅裂で羅列的な文章です。読んでいる間は個々の単語や一文は理解できるのだが、なぜそれを読まされているのか意味がよくわからず、文章を読み終えるまでにこれら全てを総合的に把握し理解・体得しないといけないという心の喧騒と戦っておられたことでしょう。何ならもう読むのをやめたい・実際読むのやめたという人も多々いらっしゃると思います。残念ながら外科のトレーニングでも同様のことが起こり得ます。心の喧騒に負け外科医の道を諦めるトレイニーが後を絶ちません。特に全てのことに静心と効率を求める「現代の若者」が外科医の迷宮に入り込んだ場合、本気になる前にすぐに辞めていく傾向が強いように思います。効率の悪い文章への忍耐力が非常に低く、迷宮で迷っている指導医が最大限努力して提供した現時点で最も判読しやすい「効率の悪い」文章を読解する気すらないのです。さらに問題なのは近年では「働き方改革」や「パワハラ問題」などの要素に圧迫され指導医側が諦め始めるという現象が起きています。指導自体はしないといけない立場なので指導はしてるフリはするが、トレイニーと真剣に向き合うのを辞めてしまうのです。

 

つまり指導医は「タイトルと最後の一行だけ」をトレイニーに提供するようになるのです。

 

そうすることで外面的には効率の良い理解力のある指導医という評価を得ることができますし、感覚の違う「気難しい」別世代のトレイニーと向き合う必要もない。将来的な利益率ゼロ、いやマイナスの効率的「指導」です。そして大概の場合、最後の一行は非常に読みやすく、そして全く意味のないものになっています。今、医療教育現場は非常に危険な状態にあると思います。教育現場であるにも関わらず、教育を放棄し学ぶことを忌避した医師たちが、教育現場をハリボテ化し見かけ上ちゃんと教育が行われているように見せかけている傾向があるのです。ハリボテが崩れた時にはそこには指導医はおろか最前線で力を発揮すべき医師が全く育っておらず、取り返しが付かない事態に陥る危険性をはらんでいます。

トレイニーの皆さん、諦めないでください。訳がわからない文章でも迷宮の出口への手がかりがあるものなのです。改行がなく読みにくい文章もひとつひとつ紐解いて何度も繰り返し読んで理解し吸収するのです。今回の私の投稿も苦しいでしょうが何とか全部読んで解読してください。こう見えて大事なことが書いてあります。タイトルと最後の一行を読むだけではあなたは外科医にはなれないのです。

指導医の皆さん、諦めないでください。自分自身も迷宮で迷っているのは理解しています。未知の医療と未知の若者の狭間でも分かりやすく明確な文章というのはきっと作成可能です。今回の私の投稿をトレイニーに何とか全部読んでもらうのが我々指導医の役目です。タイトルと最後の一行だけを提供するような愚行では外科医を育てられないのです。

 

Power of People, Power of Network

 

幹部の皆さんへ業務連絡:デスクトップの壁紙を季節に応じたものに変更しました。以上