初めまして。コメニウス大学医学部6年生の濱田です。

心臓血管外科学会のサマースクールでお会いした北原先生をお手伝いさせて頂くことになり、これから執筆者としてブログを書かせて頂きます。

まずコメニウス大学ってどこなんだ、なんなんだと思った方へ。

コメニウス大学(Comenius University)はヨーロッパのスロバキアの首都ブラチスラバにある国立大学で、僕はインターナショナルコースの医学部に通っています。ちなみにスロバキア語コースもあります。

インターナショナルコースには、主にヨーロッパの国々から生徒が集まっています。その年度にもよりますが僕の学年は、4割がドイツ人、またギリシャ人も3割と多いですが、イタリア・ポーランド・イギリス・フランス・オーストリア・アイスランド・中国・イラン・ネパール等と多種多様です。

高校生の頃からアメリカで心臓外科医になりたいという思いが強かった僕は、

高校卒業後の浪人中に「どうせアメリカに行くなら英語で医学を学んでしまったほうがいいんじゃないか」という考えで、ネットで英語コースのある大学を探しました。ちなみに英語力に自信がなかったのでアメリカやイギリスの大学は諦めてました。

そうこうしている内にコメニウス大学を見つけました。

コメニウス大学はニューヨーク大学と提携していて、年に数回先生が講義、ケーススタディや問診を教えにやって来ます。最近ではオンライン授業なども始まりました。

「お!これはいい!」と思いまして、受験しました。

ヨーロッパの大学は秋入学なので受験は6月でした。当時の受験内容は理科2科目(化学・生物)と面接でした。もちろん英語で。

晴れてコメ大生となった僕。そんな僕にとって、初めての海外暮らしがいきなりのスロバキアでした。

スロバキアの共通言語はスロバキア語で、若い人には英語が通じるのですが、40後半になると怪しいです。そのため言語の壁に悩まされました。そして言語の壁よりも衝撃を受けたのは文化の違いでした。向こうの人はざっくり言うと大雑把で自由人です。何をするにしても大雑把で自由。レジを打ちながらお菓子を食べてる人、何の悪気もなく3時間以上遅刻してくる人やランチタイムにレストランでワインを飲んでる会社員など自由過ぎます。

今は慣れましたが当時は大変でした。環境に適応することと、気にしないことが生きていく上で一番大切なことだと学びました。

のだめカンタービレのロケ地として使用されたスロバキア国立劇場

スロバキアの料理はイモ、パン、パスタ系が多く、味付けは何とも言いがたい味です。

特にグラーシュという伝統料理では牛肉を煮込んだものに白いパンを添えるんですが、なぜかそこにジャムと生クリームも。斬新な組み合わせ。

コメニウス大学の授業は日本と比べると少し実践的です。2年生から看護実習、3年生で内科・外科の実習で臨床に出ます。4・5年生で各科を周り、6年生に卒業試験と卒業論文作成を終えると晴れてスロバキアの医師免許が貰えます。スロバキアの医師免許はほとんどのEU加盟国で使えるので言語さえ習得できればヨーロッパで医師として働くことができます。

小児のシュミレーション授業

それと何と言っても日本の大学との違いは進級率です。僕の大学には留年がないので、一年間で60単位中48単位以上を取得しないと即退学になります。ですので入学当初に約220人いた同級生は4年生の時には100人前後になっていました。

1グループ約10人で色々な授業を受けるのですが、学年が上がっていくごとに人がいなくなったり、解散・合併したりするのは悲しいものです。

写ってる人いない人はいるのですが、下記の上の写真が2年生の時の僕のグループで下の写真が4年生の時のものです。

元々アメリカで心臓血管外科医になりたかった僕ですが、ある出来事をキッカケにドイツで働きたいと強く思うようになっていきました。それはまた今度ブログの記事にできればと思います。

来年の夏に卒業する僕は、ドイツ語をB2もしくはC1まで習得してドイツで働くために、ドイツ語と医学を学ぶ日々を送っています。

何はともあれ、心臓血管外科医になって、将来、患者様の未来を救うことのできる医師になれるよう精一杯精進したいと思います。

長文失礼致しました。これからも記事を書いていきたいと思うのでよろしくお願いします!

以上、コメニウス大学の濱田でした。