今週はほぼ毎日インペラという鎖骨下動脈から小さなポンプみたいなやつをいれる手術をやっていました。今後もインペラとは長いお付き合いになると思います。おそらく全国でトップ5に入るくらいのインペラ挿入率だったと思うので、今日をインペラ記念日とすることにしました。
インペラに関して、2016年から始めた全てのブログを含め今まで僕が書いてきた記事の中で、おそらく最初で最後の役に立つかもしれない情報を言います。インペラ5.0用に10mmのグラフトが推奨されていますが、今のところ8mmのグラフトでやっても全く問題になったことがありません。同志である数少ないインペラ戦士達の役に立てたら嬉しいです。
あと、インペラのポンプとポンプの間は7cmです。
人工血管は長すぎるとうざいので、挿入時はちょうどインペラの本体部分が入る長さより少し長い距離で切ってます。インペラ本体をシースに入れる時にワシャーッて血が出るのを防げるので。挿入後は創部のギリギリのところで切って、なんか青いヒダヒダのやつ(ストッパー的なやつ)の上でしばって固定してます。以前は固定するのにまず吻合部ギリギリのところの人工血管をしばっていましたが、今はやめました。この青いヒダヒダを人工血管に入れる時がやはりワシャーッとなるのですが、そこが8mm人工血管の唯一の欠点かもしれません。
AHAで待機的PCIにImpellaを使用した際のNegative dataが出てましたね。
他院から搬送されてくる症例でImpella 2.5またはCPからAxillary ECMOにSwitchする症例が多いです。
その理由は①不十分なサポート及び高容量のPressor、inotrope。②下肢虚血が主な理由です。
ECMO入っていてLV distendする症例はImpella残す症例もありますが、基本的にECMO入れる時に抜去します。
ImpellaのPigtailもしくは心尖部に血栓が付くこともよくあるので、抜去時の脳梗塞も結構あります。
そうでなければVADもしくはTransplantするときにポンプを中から切断します。
当院ではImpellaを第一選択で入れることはないのですが、人工血管縫い付けてシース挿入するときに人工血管の長さはどれくらい残しておられるんでしょうか? Axillary IABPの時は人工血管極力短くしています。
お久しぶりです。重症心不全の急性増悪、LVADや移植への橋渡し、急性心筋梗塞後のショックなどが主です。インペラ入れようとしたら途中でショックになって、エクモいれて、その後インペラ入れて、エクモ抜いて、代わりにRVAD入れて、RVAD抜いて、その後LVADいれて、みたいに入れて抜いて入れて抜いての繰り返しです。
北原先生ご無沙汰してます。ぼくも実験の方ではインペラ絡みがとても多く、ひどい時は週四で毎日羊にインペラ2.3個入れるってことをやっています。今度企業の人にインペラ記念日の話してみます、喜ぶと思います。
ありがとうございます。先生もインペラ戦士の1人ですね。
お久しぶりです。
日本でも数年前からインペラが使用可能となり、導入している施設が少しずつ増えているじに状況です。東京ベイでも使用可能ですが、症例数はこんなに多くなかったです。(虎の門病院はまだ施設認定とってません)
どのような症例で使用されることが多いのでしょうか?DCM like のような重症心不全、ACS、ECMOとの併用など、日本ではまだ導入されてからの期間が浅いからなのかアメリカとのインペラ使用に温度差があると思い質問させていただきました!