ハマってない人と手術

2018-07-03

ある日、心移植の手術がありました。輸血を使わない人だったので大変でした。

オペナースは先日スーパーオペナースと認定されたアグネス。昔チーフからキックアウトされた過去を持つため、緊急でしかチーフの症例には入らず、チーフとアグネスというのはかなり珍しい組み合わせなのです。僕は最近の彼女のスーパーっぷりを知っているので「アグネス、スーパーアグネスを見せてやりな」と、戦友が今まさに大空へと羽ばたく瞬間を楽しみに待っていました。ところが、チーフのやり方は僕のやり方(上司の太田先生のやり方)と微妙に異なるため、何も言わないでチーフが手を出してきた時などに間違ったものを渡したりして「カモーン」となり、その後も同じようなことを繰り返していたため、チーフもだんだん不機嫌になり「なんでこれがでてこないんだよ」と最終的には怒っていました。チーフにハマってないですね。これは慣れの問題だけなのに(もちろん他にも問題はあるかもですが)、これでまたダメのレッテルが貼られてしまうのはあんまりだな、と思ってみていました。僕ら的にはアグネスが手術に入ってくれるとやりやすいからいいんですが。

アグネスがどうしたらもっとチーフにハマるようになるかな、と考えている間も手術は順調に進んでいきました。外が明るくなってきた頃「じゃあ後はよろしく」とバトンタッチされたので、「よっしゃ、アグネス、仇はとったるぜ」と意気込んで臨みましたが、交代してすぐに「なんで、ヘモソーブ(骨蠟みたいなの、ちょっと違うけど)そんなに使ってるんだよ、高いんだよ、そんな使うなよ」と、なんか怒られました。僕もだいぶハマってません。

手術は終わりました。

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