エクモスペシャリストのパム 最終章

前回までのあらすじ ~いい感じで食事会を終えた二人、油断していたところ突然のクラブへのお誘い。医師として、男として、ここは決めておきたいところである~   リサの勧めるイケてるクラブに行くことになりましたが、春先とはいえまだまだ極寒のシカゴ、外にでるとシカゴの強いビル風で彼女はぶるぶると震えていました。「寒いの?僕のコート着なよ」と心の中で優しい声をかけて、僕もぶるぶると震えながら一緒に…

エクモスペシャリストのパム 5

エクモスペシャリストのパム 前回までのあらすじ ~決戦の金曜日。リサとの食事会。奇跡的に木、金と大きな手術はなく体調は万全、言い訳はできない。ビジョンはいまだ見えず~   上司(太田先生)との綿密な打ち合わせの結果、ダウンタウンの日本食フュージョンレストラン、パーカー着用、花を買っていく、というプランに決まりました。アメリカ留学を通して、花を当たり前のように初デートで渡せる男になるという…

エクモスペシャリストのパム 4

エクモスペシャリストのパム 前回までのあらすじ ~とうとう透析レジデントの子から連絡が。早速ご飯に誘おうとすると何やら怪しい雰囲気が~   「ヒロ、ペイジありがとう。今週時間あったらご飯でも行きましょう」 「ありがとう、そしたら木曜か金曜あたりどう?」 「金曜がいいかな」 「いいね。そしたらなんか食べたいものとかある?無ければ適当に決めるけど(特に目星はついてない)」。いい感じである。 …

エクモスペシャリストのパム 3

エクモスペシャリストのパム 前回までのあらすじ ~彼女はヒロからの連絡を待っているのよ、パムのその言葉を信じてペイジを送ったが返事は来ず、月日だけが流れていた~   アメリカではLINEが一般的ではなく、軽い連絡はショートメール(テキストと言ってますね、みんな)でやることが多いです。写真は上司(太田先生)とのテキストのやり取り Preppingは消毒初めてるよ、on my wayは今向か…

エクモスペシャリストのパム 2

エクモスペシャリストのパム 前回までのあらすじ ~仕事ができない人と思っていたエクモスペシャリストのパム。ところが、彼女の僕に恋人をみつけてあげようパワーは強力であった。僕の電話番号を書いた紙を、パムが透析レジデントのリサに渡してから一週間。鳴らぬ電話。彼女の安否が心配される~   朝エクモの人達を見る、いわゆるエクモ回診が日課になっています。先日エクモ回診をしていると、パムが話しかけて…

エクモスペシャリストのパム

エクモスペシャリストは10人以上いる集団なのですが、その中でも注目しているのはパムとウィルソンです。 ウィルソンはアジア系のロン毛、黒髪、黒縁メガネという方向性がよくわからない人で、いいやつなんですが、朝方4時頃に必ず患者の状態についてどうでもいいメールをしてくるのです。どうでもいいことは特にアップデートしなくてもいいよ、どうせ朝回診でみるから、と5回くらい言ってもいまだにメールすることをやめてく…