心臓が使えない

先日久しぶりに心臓のプロキュアメントにテイ(若手アテンディング、韓国人、いい奴)と一緒にいってきました。テイは僕がアメリカで独り立ちできるよう、様々な形でトレーニングさせようとしてくれます。プロキュアメントも基本的には俺は何も喋らないし手も動かさないからヒロが進めていって(結局は色々喋る)といってお任せ感を出します。心臓を取り終わったあとは、ほら、どうするの次、心臓みて、なんか異常ある?ほら?どう…

タイ胸部外科専門医試験
中村 裕昌先生 / 2017-06-25

  先週、タイの胸部外科専門医試験がありました。受験年齢は大体30歳(胸部外科レジデントの期間がだいたい5年なので)前後になります。今年は15名が受験し、来年は17名だそうです。試験内容は筆記、実技(今年はECMOの組み立てなどだったらしいです)、口頭試問で2日間にわたって行われます。この試験勉強のため、多くの病院で受験するレジデントは1カ月前から休みが与えられます。   そし…

お坊さん先生

先日セントリマグ(ECMOとかのポンプ)の講習を受けに、セントルイスにあるワシントン大学に行ってきました。昼間に立ち寄った日本食レストランでカルビ定食を注文すると、最初に味噌汁とサラダがそっと出されました。味噌汁をご飯と一緒に嗜もうと1/3くらいすすったところで残していると、お椀をさげようとする定員が現れました。笑顔でノーを告げ、カルビ定食を待っていると、今度は別の店員がやってきてお椀をさげようと…

欲しがりません勝つまではブログ V3.3.5.6

お邪魔いたします。シカゴ大学太田です。   最近ごく稀に講演を頼まれたり、留学を志す熱い(時には暑苦しい)先生方と話をする機会があります。大概はずっとしょうもないことをしゃべってます。しかしたまに真面目な話題を振られると、このブログでもたまに言及していますが、具体的な目標を設定する大切さを説いています。これは単純に10年以上アメリカで四苦八苦してきた私自身の経験に基づくものです。特に1−…

マハホリッチブログ V3.3.3.3.4

お邪魔いたします。シカゴ大学太田です。   人間のそれを超える人工知能(AI)を開発した場合、その後人間は考える必要があるのかどうか?なかなか難しい問いだと思います。自分が下手に考えるより、自分より優れたAIに考えてもらった方がいいような気がします。野球の名監督が必ずしも野球選手として優秀でない(なかった)ように自分の実力を超えた人物をさらに成長させるのは可能なのでしょう。しかし、心臓外…

モーフィアスブログ V4.1.3.7

お邪魔いたします。シカゴ大学太田です。   開胸、カニュレーション、内胸動脈採取など心臓外科手術には習得すべき様々なピースが存在します。そのうち「止血」も重要な習得すべき基本手技だと思います。他の手技は指導医の監視下に教えられた通り行う場合が多いの対し、止血操作は指導医はいなくなり「おまかせコース」の場合が多く、技の伝授が発生しにくい特殊な分野だと思います。止血操作の段階まで手術が来る頃…

ホトトギス派ブログ V4.1.3.6

お邪魔いたします。シカゴ大学太田です。   一人でずっとしょうもないことをしゃべっています。悪い癖です。目上の先生との、もしくは私を凌駕するほどのおしゃべりな人との会食以外の場合は、ずっと一人でしゃべってしまいます。しかも話の前置きが長い。一応、ちゃんと起承転結を作り、最後はちゃんと落としているつもりです。さらにちゃんと会話の各ネタに伏線を忍ばせ、別の会話時にちゃんとそれらを回収しネタ同…

モーニング娘。’15ブログ V3.3.5.2

お邪魔いたします。シカゴ大学太田です。   新しいことにチャレンジする能力、不安を抱えつつも未知の世界へ飛び込んでいく勇気は大事だと思います。あらゆることに対しきっちり予習をして準備周到を貫く日本人気質は、どこに行っても評判がよくアメリカにおいて日本人の評価が高い一因となっているのだと思います。日本で行われている術前カンファレンスなるものはその最たるものだと思います。日本にいた際は必ず全…

ラーの鏡ブログ V1.5.4.2

お邪魔いたします。シカゴ大学太田です。   手術は体を使って実際に行う作業ですから、基本的には体で覚えるしかないのでしょう。 失敗が許されない状況で、個々の症例によりバリエーションが多い実際の現場では技術を後進に伝えるのは至難の技です。指導の難しさ、人手不足とはいえ多すぎる若手医師、限られた症例数、自分自身がみっちり手取り足取り教えてもらった経験がない、実は自分自身後進を指導できるほど卓…

本間ゴルフブログ V5.5.1

お邪魔いたします。シカゴ大学太田です。   弘法筆を選ばず。 無理です。選びまくりです。 アメリカで臨床に携わるようになって以来、ずっとずっと理解不能だったのが、セッシです。とにかく物がつかめない。短いセッシはまだましですが、ちょっと長め、というか心臓外科において普通の長さのセッシになってくると先がきかなかったり、すぐ交差してなんせ掴めない。神戸大学にいた時には大北教授の選んだ道具が並び…