ニュージーランドで看護師として働く ~病棟の看護師さんの視点④~

2018-07-11

以下、病棟で働いている看護師さん(淺川真由美さん)に書いて頂いた文章です。他にも興味があることがあればseiri45@yahoo.co.jpにメールなど頂ければ幸いです。

2016年10月と2017年1月、ニュージーランド全国の公立病院に勤める若手医師が、勤務形態の改善を求めてストライキを起こしました。連続勤務日数を最長12日から10日、連続夜勤日数を最長7日から4日に減らし、医師と患者の安全を守る、というのが目的でした。

レジストラ以上の医師と、看護師その他の医療従事者は通常通り勤務しました。病棟での主な細かい仕事はほとんど研修医が担っているため、手術件数と入院患者数を減らすなど事前に周到な用意をして、ストライキ当日はレジストラが全ての仕事を代わりに行っていました。私は当日勤務しており、多少の不便さは感じましたが特に問題もなく、無事にストライキ期間を乗り切ることができました。

私の友人はストライキ中に入院することになり、研修医ではなくレジストラに直接診てもらえたので逆に良かった、と言っていました。

ストライキの結果、研修医の勤務日数が減りましたが、同時に給料も減ることになったそうです。勤務がつらくても前のほうがましだ、と文句を言っている研修医もいます。

さて、明日ですが、ニュージーランド看護協会を中心に、看護師がストライキを起こすことになりました。もっと給料をあげてほしい、安全な看護を提供するために看護師の数を増やしてほしい、というのが理由です。病院側と何度も話し合いをしてきましたが、折り合いがつかないので、とうとうストライキ、という最終手段をとることになります。

患者数を多少減らし、今日は手術を2件にとどめ、明日は手術予定がありません。検査も最低限にし、ICUからの受け入れはしないそうです。患者の最低限の安全を守るためのボランティアスタッフという形で勤務する病棟スタッフがいる予定ですが、通常の看護業務は行いません。今日できる業務は今日のうちに、とただいま勤務中ですが、どのようになるかまったく想像できません。明日私はストライキで欠勤なので、明日の様子を後で月岡先生にお伺いしたいと思います。

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