コアラの国でのフェローシップ~鹿田先生ブログ~

2019-01-10

New Zealandにいらっしゃる月岡先生からのご提案で今回投稿させていただきます。

QueenslandのBrisbaneで小児心臓外科をしています鹿田と申します。

留学してから、何人の方からかオーストラリアで働く方法についてご質問をいただきましたので、ここに書きます。

 

オーストラリアは日本の制度と異なった医師登録制度です。(医師登録後も更新が必要となり、お金がかかります。)条件をクリアすれば日本の医学部を卒業していても、USMLEのようなオーストラリアの医学試験であるAMCをpassせずに短期間でなら働くことができます。(AMCもUSMLE step 2CSと同様な臨床模擬試験があります。) FellowshipならばPostgraduate training or supervised practiceに医師登録は該当します。

 

英語の語学試験について

とにかく留学先を探す前に、まず受けてみてください。すこし前まではIELTSとOETのみが認められていましたが、最近はTOEFLや他の英語の語学試験も認められるようになりました。AHPRAという団体のサイトでEnglish Requirementについて詳しく書かれていますので、そこでチェックしてください。この条件はしょっちゅう変わりますので、こまめにチェックすることをおすすめします。私の周りの外国出身の医師は、IELTSを受けて来た人ばかりです。Team WADAのNew Zealand支部代表の月岡先生は、IELTSの教科書の翻訳を出版したMaster of IELTSの称号をお持ちですので、極意を知りたい方は毎日メールか電話して聞いてみてください。多分、喜ぶと思います。あと英語の語学試験の成績証明書は有効期限がありますので気を付けてください。試験を受けてから2年間で失効します。(これもいろいろ条件があり、変わります。詳しくはAHPRAのサイトに書いてあります)

 

留学の手続きですが、短期間での留学という条件でお話しします。(RACSは3年、AHPRAは最長4年まで医師登録の許可がでます。RACSは延長可能な場合があります。)

先方から留学してもよいと言われたら、大量の書類が送られてきます。

まずECFMGのEPICというところで医学部卒業証明書や成績表を提出して、医学部卒業を認定してもらいます。この認定がおりれば、RACSというオーストラリアの外科学会のような団体から、短期間の留学なら日本の心臓外科専門医もっているなら留学を許可するという手紙をもらいます。それが出来ればAHPRAで医師登録のプロセスの開始です。運が悪く変なofficerに当たれば、ここで時間を食われます。当院のdirectorも言っておりますが、AHPRAは厄介です。ここで、IELTS成績表、心臓外科専門医、犯罪歴の書類、誓約書などたくさんの書類を提出します。正確な金額は覚えていませんが、上記のプロセスで合計30万円以上は登録費用がかかります。

AHPRAの暫定医師登録が終われば、つぎにVISAの申請です。最近もVISA制度が変わりましたので、これもこまめにチェックすることをおすすめします。どのVISAに該当するかは、留学する病院により異なります。

 

以上、書かせていただきましたが、オーストラリアで留学希望の心臓血管外科医師の参考になればと思います。わたくしは、こちらのブログで書かれています諸先生方のような文才はございませんので、退屈な文章になってしまいました。

STSに出席します

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