憧れのロッキーを訪ねて

2019-04-14

鹿児島大学6年の原です。今回学生最後の長期休暇を使って、昨年のサマースクールでお世話になったMedStar Washington Hospital Centerの北原先生の所にお邪魔しました。

病院に到着し、北原先生の部屋に入るやいなや、シカゴ大学の太田先生やフェローの先生方とのビデオ会議が始まりました。あまりの急な展開に事情を飲み込めないまま会議は進行し、気づいた頃には終わっていました。いずれにしても私の拙い質問にお答えいただきました先生方、本当にありがとうございました。

その後、隣接するナショナルチルドレンズホスピタルの前田先生と合流し、ダウンタウンにある居酒屋へ行きました。タコわさやほっけの塩焼き、揚げ出し豆腐やたこ焼き、さらにはざる蕎麦にラーメンなど、そのクオリティの高さに終始感動しっぱなしの3時間でした。

そんな楽しいひと時も程々に、私は深夜2時の夜行バスでWashington D.C.を後にし、フィラデルフィアへと向かいました。

ここで皆さん、シルヴェスタースタローン主演の『ロッキー』という映画をご存知でしょうか。あまりの名作ゆえもはや説明不要の感さえありますが念のためご紹介します。

場末の賭けボクシングで日銭を稼ぐ、しがない青年ボクサー・ロッキーに、ある日突然世界チャンピオン・アポロへの挑戦権が訪れます。千載一遇のチャンスを前に、最初はたじろぎ身を引こうとするロッキーでしたが、愛する女性エイドリアンのため、そして自分自身の誇りのためにリングに上がることを決意するという不朽のボクシング映画です。

私がなぜフィラデルフィアに向かったのか。
そうです、この映画『ロッキー』の舞台こそフィラデルフィアであり、節目節目にロッキーに勇気付けられてきた大のロッキーファンの私にとっては、かねてからの憧れの場所なのです。

せっかくなので今回フィラデルフィアで出会ったロッキーゆかりの名所を少しだけご紹介します。

まず街の中心部には、劇中にしばしば登場するシティーホールがあります。高さ167mを誇る市の象徴的な建造物であり、かつてはこれより高い建物は建てられなかったそうです。

そしてロッキーを語る上で絶対に欠かせないのがこのフィラデルフィア美術館です。ロッキーがアポロとの世紀の一戦を前に駆け上がった全72段の階段は、Rocky stepsと呼ばれ市民に親しまれています。

大人も子供もみな我を忘れ、夢中で階段を駆け上がっていきます。気分はもはやロッキー・バルボアなのでしょう。

現在では階段の最上段にこのようにロッキーの足型が刻まれています。

ご多分にもれず私もロッキーポーズをしてきました。

映画『ロッキー』を観るたびに教えられるのは、自分自身を簡単に諦めるなということ、そして、やるかやらないか迷った時、一歩踏み出す勇気を持った人間を運命の女神は決して見放さないということです。

今回の滞在でお会いした先生方は、アメリカという異国の地で、少なからず逆境の中にありながらも、臨床医あるいは研究者として奮闘されとても輝いてみえました。それはまるで逆境にも負けじとリングで仁王立ちするロッキーを見ているかのようでした。

少々こじつけが過ぎたでしょうか。北原先生にもエイドリアンのような女性が現れることを切に願いつつ、私も人の心配をしてる場合ではないなと額に冷や汗をかきつつ、フィラデルフィアの街を後にしたのでした。

ロッキー愛が高じてつい長文となってしまいました。皆様どうかお許しください。最後になりましたが、今回の滞在中にお世話になった先生方、お忙しい中本当にありがとうございました。改めて御礼を申し上げます。

 

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