3日間ハートセンター一棟の病棟当直です。基本的には血圧や頻脈のコールとルート確保に呼び出され対応ですが、宿直ピッチにかかってくる早口には名前も病棟も聞き取れず、手術当直の方が断然楽だと開始1時間で実感
5時半にコードブルーがかかりました。残念ながら救命には至らず診断書を書くことになりましたが、渡独して初めてだったことを思い出し、どう書いたものか途方に暮れました。どうやら日本とは死亡の診断そもそもが違うようです。
2時間後に再診して初めて確定できるとのこと。日本では呼吸、心拍、瞳孔でその時点で死亡診断してましたが、こちらでは心肺停止からさらに死斑がでるのを待つようです。http://www.hi-ho.ne.jp/okajimamic/d126.htm
死亡の診断基準が違うということがまさに目からうろこでした。アメリカやニュージーランド、タイ、カナダではいかがでしょうか?
8件のコメント
私が在籍したアメリカの施設では死亡診断書はMDしか書けない事になっています。当直中に患者さんが亡くなった場合は全く知らない患者さんでも診断書をすぐに書かなくてはなりません。事務さんからそれ用の書類の束を渡されます。一番の苦痛は各州にある政府機関の一つであるmedical examinerのいるcoronerと呼ばれる所にすぐ電話して、死亡に到るまでの詳細な経過をプレゼンテーションし、そのexaminerが事件性がなく政府による司法解剖の必要性がないと判断したら、死亡診断書発行の許可がおります。その後、死亡診断書を記入し完成となります。その後患者さんは病理解剖もしくは葬儀屋に移動する事になります。診断書がないと患者さんは病室から出れないので、夜中でもすぐに対応する必要があり、特に経過を全く知らない他科の患者さんの場合、真夜中にカルテを読み解き横柄なexaminerにプレゼンするのは非常に苦痛です。滅多にありませんが、examinerが司法解剖の必要性ありと判断した場合は、彼らが司法解剖ののちに診断書を作成します。この場合はこちらは何もする必要はありません。
これらの苦痛を味わうことのない北原先生は羨ましい限りです。そのようなトレーニングのシフトにしているという点では、私はかなり感謝されてしかるべきだと思います。北原先生のおごりで回転寿司でウニの皿を2つ連続で取っても文句言わせない感じです。
太田先生ありがとうございます。今回の患者さんも結局全く知らない患者さんでした。結局一緒に当直していた循環器内科の先生に教えてもらい何とか書き上げましたが、こちらでは今後も若手が書くのには変わりはなさそうです。北原先生うらやましいですね。回転寿司じゃなくカウンターでお願いできちゃいますね
アメリカでは、というかシカゴ大学では、全てICUの人達がやっているので、そもそもレジデントが書いてるのかアテンディングが書いてるのかもわかりません。死亡の診断基準は、知らないので今度調べてみます。
日本にいる時は診断書手書きで自分で書いてましたが、必ず一度は間違えて書き直ししてました。
北原先生 ありがとうございます。ニュージーランドもアメリカもICUでというのが主流なのですね。日本でよくやっていた瞳孔反射・呼吸・心拍・心音をみて「ご臨終です」とはならないのがかなり衝撃的でした。国ごとに「死亡」が違うというのも変な話ですよね。日本の診断書はややこしかったです。ドイツの方がシンプルでした
タイでは死亡診断書はそんなにややこしくなさそうです(ただ、すべてタイ語で書かれているので、あまり理解できていませんが)。
自分の病院では事務に方が書類のほとんどの部分を記載して、医師はサインだけするような形になっています。
中村先生 ありがとうございます。事務の方が書いてくれるのはありがたいですね。便利でこちらでも日本でも取り入れてほしいですね。
勉強になります。私は海外で死亡診断書を書いたことがありません。亡くなってしまうような方は普通はICUにいるか、(病棟から)ICUに搬送されるかだと思うのですが、ブリスベンの病院でもニュージーランドの病院でも、ICU医の力がとても強くて、殆どのことを彼らが処理してしまいます。また、心臓外科のコンサルタントに連絡が行くことはあってもレジストラに連絡が来ることはほぼありません。ですので、死亡診断書の書き方は残念ながらというか幸いにというか知りません。ドイツ語での診断書とか難しそうですね。
月岡先生 ありがとうございます。病名とかはほとんど英語をもじったようなものなのであまり苦労はしないのですが、死亡診断がちがうことが衝撃でした。病棟でなくなったら病棟医が、というスタンスは日本と同じのようです。ご家族への電話はドイツ人の同僚にお願いしてしまいました。いつかは乗り越えなくてはならない壁です。