お邪魔いたします、シカゴ大学の太田です。
卓越した心臓外科医は第一助手の位置から術者をコントロールし思い通りの手術を遂行することができる。そのような今まで出会った指導医のおかげで今の自分があるのだと思います。ニューヨークにおけるフェロー時代にはプログラムの伝統である「徹底的にフェローに手術をさせる」文化のおかげで、またシカゴに来てからはずっとPhysician Assistantと手術をしていた関係上、かれこれ1000例以上をSkin-to-skinで手術してきたことになります。「自身の次のステップへの向上のため」と言いつつ、現実的には緊急手術を含め全例一人でSkin-to-skinはちょっとしんどい、また症例を共有しわかちあえる仲間がほしい等の割と不純な動機で、フェローのポジションを作ってもらい北原先生に来て頂いたという経緯があります。ゆえに北原先生の教育は私の重要な任務であり、私自身の向上のためでもあるので、できる限り手術を執刀してもらっています。長年のちょっとした夢でもあった、「じゃ、あとよろしく」と言って先に手を下ろすという願いも叶いうれしい限りです。そんな中、先日いわゆるデービッド手術があったのですが、私の未熟さゆえ、どうしても助手の位置から完遂する自信がなかったので、重要なところだけ術者の位置で手術してしまいました。北原先生には申し訳ない限りです。指導的助手には術者とは異なるスキルセットおよび精神力が必要なんだなと改めて認識し、まだまだ道のりは長いと思った出来事でした。
写真:将来もし突然失職するようなことがあり、コンビニのバイトに応募するときのことを想定した際、履歴書の趣味の欄に書くことがないことに気付き、対策として始めた趣味の「靴磨き」。徹夜明けながらに磨きまくった北原先生の革靴と馬毛ブラシ。仕上がりはイマイチ。北原先生には申し訳ない限りです。靴磨きには靴に応じた最適なクリームと種々のブラシ、および精神力が必要なんだなと改めて認識し、まだまだ道のりは長いと思った出来事でした。
7件のコメント
いい歳こいてスウェットとサンダルしか履いてなくてすいません。でも10年後もきっとそのままです。
良いものを身につけるというのは大事なことですね。これも太田先生から学びました。
確かに拡大するとTod’sって書いてありますね。自分もTod’sクラスの靴を購入できる明日を夢見て頑張ります。
靴の質はなかなかの上物です。履く人の質の問題なのかもしれません。
磨きの技術や道具の選定、精神力に加え、靴そのものの質が仕上げ具合を左右すると思います。
楽しく働かせてもらってます!
北原くん、いい経験させてもらってうらやましいですねー。たのしそーでうらやましいです。