8. 他業種と関わる
医工連携を学ぶために、医療界を外から見渡せるようになるために、医療界とは違う職種の多くの方々と対談させていただきました。我々医師は、(というか少なくとも僕は)、高校生の時に「理系」を選択した時から、「世の中の仕組み」を勉強する「文系」的な思考過程を全く持ち合わせていませんでした。ですから、まさに「文系」といった人と関わることがとても勉強になります。
国内大手銀行、外資系投資銀行、大手広告代理店、大手企業(製造業)、中小企業経営者、大手新聞社、テレビ局、国家公務員、裁判官、弁護士、ベンチャー企業経営者、、、交換した名刺は100枚を優に超えました。それぞれ熱い人ばかりで、話し始めると時間が経つのがあっという間で、一度だけでなく二度・三度とディスカッションを行う仲間も出来始めています。
当たり前ですが、世の中には多くの職業があり、社会全体の中に一つの業界として医療界があるということを再認識しました。他業種で成功していることを医療界にも取り入れるという観点ではありますが、しかし医療界で困っていることは他業種にも当然同じような問題があったりもして、「どこにいっても本質的な問題は同じか?」と思ったりもして、そうするとますます医療界だけに閉じこもっているべきではないとの考えに至りました。
写真は、JSR株式会社と慶應義塾大学との研究所(JKiC: JSR・慶應義塾大学医学化学イノベーションセンター、https://jkic.med.keio.ac.jp/)です。本研究所は、「研究のための研究」ではなく、「世の中にその成果を出すための研究」を企業と共に考えるというコンセプトの研究所です。幸い、本研究所に研究者として参画させていただき、研究から社会勉強まで、いろいろな経験をさせていただいています。
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