題名の通りのことが起こりました。移植が遅れるのはよくあることです。
移植を待ってる間に、大動脈解離で運ばれて来たおばちゃんがいましたが、CTでは明らかに解離ではなくアーチファクトがうつしだされていました。おばちゃんの見た目もすごく元気そうでした。なんなら痛くもない、と言ってました。
移植はその後真夜中というかもう朝から始まり、次の日の昼頃に終わりました。胸を閉めていると見知らぬ女子が僕に熱い視線を向けているのに気づきました。北原ファン第1号誕生、と期待しましたがどうやら違い、胸骨のプレートを固定するスクリューを回す電動ドリルみたいなのを宣伝に来た業者の人でした。なんだよ、と思いましたが「使ってみて」と言われたので、すぐ使って「グッド、グッド」と言ってみました。
胸を閉め終わると彼女は僕の方に近寄ってきて「ドクターキタファラ、どうでした?」と聞いてきました。「2年間働いてるけど、初めて苗字呼ばれた、嬉しいっす」と返しましたが、文法がめちゃくちゃだったからか理解されず、隣にいたやや英語レベルの低いロザンナ(オペナース)が言い直してくれてました。「ヒロはね、苗字呼ばれたのが初めてだって言って喜んでたのよ、わかる?キタファラなんて言われた事ないのよ、ここに来てから」。まぁ、キタハラなんだけどね、と思いつつ手術は終わりました。
北原 大翔先生(m3.comでコラム、MediGateで週刊北原を連載中)への質問はこちらまで↓
2件のコメント
全部使ってます、使えって言われたので。骨がめっちゃ薄い人とか、ボロッボロの人とかには使ってないですね。
胸骨プレートの適応がわからん…
なんとなく使ってるけど…使わないときある?