以下、病棟で働いている看護師さん(淺川真由美さん)に書いて頂いた文章です。他にも興味があることがあればseiri45@yahoo.co.jpにメールなど頂ければ幸いです。
私がニュージーランドで看護師として働き始めてまず驚いたことは、看護師ができる処置の多さでした。病棟で日常的に行われる処置のほぼ全てを看護師のみで行います。例えば、胸部ドレーン・ペーシングワイヤー・エピ・中心静脈カテーテル等の管類は、全て病室で看護師が抜去します。VACドレッシ
ングを含む創処置も全て看護師の仕事です。日本で働いていたときには医師がする処置の介助ばかりだったので、最初はとても戸惑いました。
オークランド病院の心臓外科病棟には、平日、CNS(クリニカルナーススペシャリスト)と呼ばれるベテラン看護師がいて、私達スタッフナースの相談役になっています。創傷処置時、ドレッシングの種類やその選択等については医師よりも詳しいくらいです。
ドレッシングを交換する時、異常があれば医師に診てもらうことはありますが、それはすぐにでも手術が必要な状態か、抗生剤の投与が必要か等を医師に決めてもらうためで、後の処置は看護師に任せられます。特別な指示がある時はそれに従いますが、ほとんどの場合、看護師が適したドレッシング材を選び、勝手にデブリまですることもあります。体格の良い患者さんも多いので、三人がかりで肉を寄せ集めながらすることもあり、処置に一時間以上かかることも少なくありません。経験の浅い看護師は、CNSにサポートしてもらいながら、創処置に慣れていきます。
ドレーン部のドレッシング交換は毎日、VACドレッシングは3日おきに交換、その他の創処置も適宜行うので、創処置は毎日の主な看護業務になっています。
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