みなさん、ご無沙汰しています。渡邊です。
タイでは先週11月22-23日の満月の夜に灯篭祭りが開催されました。
私の住むランパーン は近県のチェンマイほどではないですが、町中の人が集まり
とても賑やかで、素敵な夜でした。
ただ病院スタッフの話では爆竹で手を損傷する人が毎年多いらしく、救急は大忙しだそうです。
私はこちらに赴任して半年程度になります。
今回からは、数回に分けて現時点で私が感じている
タイでの臨床研修の特徴に関して記載していきたいと思います。
あくまで私見ですので悪しからず。
特徴その1 手術研修に専念できる。
タイの主要言語はタイ語です。英語ができる人もいますが、私の住むランパーン のような地域では英語ができる人はそこまで多くありません。医師とのコミュニケーションは主に英語で問題ありませんが、ナースや患者とのコミュニケーションにはタイ語が必要となります。
タイ語を習得することは容易ではなく、病棟業務、外来業務に深く関わることは難しいです。当直もできません。そのため、ランパーン 病院では朝の回診、カンファレンス終了後は毎日終日手術に参加することになります。
下にある一週間の手術症例を提示しますが、通常心臓手術は毎日2例ずつです。手術室は2部屋あり、もう、1部屋では肺手術やステントグラフトなどが並行して行われています。
始業は7時半からで手術開始は9時半から10時前後、そこから2例目終了までの18時から23時程度までの間を毎日手術室で過ごすことになります。
日本では病棟業務や書類仕事、外来などもあり、毎日ずっと手術室で過ごすことは難しいかと思います。手術室での研修を集中的に行いたいという希望をもつ先生にはタイの研修は良いかもしれません。
ただ、患者や家族とのコミュニケーションや術後管理への関わりが希薄になりがちなので、患者本位の診療がおろそかになったり、術後管理の勘が鈍る可能性があります。
手術研修が主体となることのメリットとデメリットを理解して過ごすことが重要かと思います。
経験できる症例などの特徴に関しては次回またお話ししたいと思います。
それでは皆様、寒い季節になってきましたが、風邪や緊急手術に負けず頑張っていきましょう。
サワディーカップ!
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