ブリスベンで働き始めた最初の1ヵ月はとても辛かったです。言葉も文化もやり方も違うというのはもちろんストレスでしたが、それ以上に当時のボスが結構難しい人であったことが辛かったです。
術中に何も手技をさせてくれない人で、唯一させてくれた手技が手術終盤のドレーン固定です。それも、結紮の仕方が気にくわないと皆の前で罵倒しては何度も糸を切ってやり直しをさせられ、最後はその先生が自ら固定するというのを1ヵ月間やられました。当時は既に卒後9年目で心臓外科専門医も取得済みだったので、なんでこんなことされるんだろうと非常に悔しくて、帰りのバスの中で涙したこともありました。
後で聞くと、どの海外フェローにもまず最初に同様の事をして自分の力を知らしめるというやり方をやっているとのことでした。
最終的には結構気に入ってもらえて(と思います)、1年半後に病院を離れる事になった際は強く引き留めてくれたのですが、あの経験はこの先も忘れないだろうなと思います。
留学をするとそういうタイプの辛い事もなくはないということをお示ししたくて記載させて頂きました。
2件のコメント
留学直後の鬱状態のような現象は程度の差や期間の差はあれ、国を問わず大多数の人が経験するのかもしれません。日本の中での異動ですらありますから。
原因は仕事内容、人間関係、外国語、家族が生活に適応しているか、など色々なのでしょうが。なまじっか自分の経験があると、どうしても太刀打ちできない上下関係(上司と自分、正規と非正規の関係など)は最もストレスフルですよね。
SO先生、コメント頂きありがとうございます。おっしゃるとおり、自分ではどうすることもできない事がとてもストレスですよね。変なプライドなんかも顕在化してきて、自分を見つめ直すいい機会ではあるのかもしれませんが。。。