お邪魔いたします。シカゴ大学太田です。
Prologue :
コンコン、ガチャ
北原「ECMOはないですから」
太田「いきなりやね」
北原「いや、これ言っとかないといつものエクモのお約束のくだりだけでだいぶ時間が取られますんで」
太田「これはつまり「熱湯風呂押すな押すな理論」ってことやね?」
北原「いやいや、違います、押さなくていいやつです」
太田「っていうか別にエクモの話題出す予定なかったけどね」
北原「えー!あとだしジャンケンみたいな感じですね」
太田「先にジャンケン勝手に出しといて、あとだし呼ばわりされても困るで。ていうか、あとだししてください感がすごい」
北原「まあそういう捉え方もありますかね」
太田「で、今日の議題は何個あんの?」
北原「あ、議題は1個だけです。でも重要なやつです」
太田「あ、そうなん?何?」
北原「例の働く女性対談第2弾の記事なんですけど」
太田「でけたん?」
北原「いえ、今回は書く前に相談なんですけど、前回は僕の作品と先生の作品の2つ同時に投稿したと思うんですけど、今回はどのようなスタイルにしましょうか?」
太田「さらっと「作品」とかって呼んじゃったりする?!」
北原「いやまあ、作品というかこれはやはりアートですから」
太田「どちらにせよ、ただのブログではないってことやね。とりあえず、まあ前回と同じような感じでええけど」
北原「先生と僕が全く別々に書くのか、それとも僕の作品に先生が付け足すのかどっちですかね?」
太田「僕、あんまり会話の内容覚えてないから対談部分は先生が書き起こしてよ。それを僕が少しアレンジするわ」
北原「わかりました。で、また2つ同時に投稿する感じですかね」
太田「そやね、そうしよか」
北原「基本的に僕の作品はあまり細かい説明を入れずに読む側に丸投げするところが醍醐味なんですけど、先生はどちらかというと逆ですから、読み比べるとさらに両方の作品の解釈が深まったりするかもですね」
太田「ブログ評論雑誌の社説コラム的コメントやね」
北原「じゃあとりあえずエクモフライト行ってきます」
太田「エクモあるんかい!」*1
気遣いココロ解説
*1:この会話の冒頭部分において、普通の関西圏の人ならば「エクモ」を最後のオチに使おうと思うのはほぼ当然である、もしくはガチガチのお約束レベルである。私も「こんな簡単な前フリはそうそうない」と意気揚々とエクモでの落とし方を考えながら会話を進めていた。伏線が張られてから落ちまでは決してキーワード、ここでは「エクモ」を話題に出さないのが基本中の基本だ。そうすることでオチでの「エクモ」の単語のパンチ力が増す。北原先生の長セリフのあたりで機が熟した感が出たのは事実だ。しかしそれに対してはまず無難にコメントを拾っておくのが吉と思ったのが運の尽きだ。「社説コラム的」って言いたかっただけのどうでもいい返しに自分のターンを費やしてしまったばっかりにこの失態である。北原先生相手に油断していた感も否めない。今回はまんまと北原先生に持っていかれた。ヤツめ確実に腕をあげている。どうすることもできずに若手漫才師よろしく「エクモあるんかい」なんて恥ずかしいツッコミをするハメになった。勝ち負けでいったら負け、魚釣りでいえばブルーギル、パンツでいえば白ブリーフである。今までになかった事象だ。
Chapter 1
チームWADA特別企画として、働く女性の方々とチームWADAの会代表の北原、会計の太田が「他職種から学ぶ技量習熟、技量維持の方法」をテーマに対談を行いました。その内容を特集記事としてお届け致します。
今回は特別ゲストとしてノースウエスタン大学でフェローをするチタル君にもご参加いただきました。
医療のトレーニング分野にも今後活かせるであろうヒントがたくさん詰まった内容となっております。
ぜひご意見、ご感想をコメントにてお寄せください!
北原 「Mさん、Nさん本日はシカゴまでお越しくださいましてありがとうございます。早速ですが何か飲み物頼みますか。」
太田 「まずはシャンパンで乾杯でもしましょうか」*2
チタル君 「いやーエクモめっちゃ大変なんですよー」
太田 「そう、大変やね」*3
Mさん 「そういえばNちゃんソムリエの資格持っているんですよ」
太田 「そうなんですか、すごいですね。シャンパンは僕が注文しちゃったので、後のワインをお勧め何か決めてもらってもいいですか」*4
Nさん 「わかりました」
北原 「ワインの資格取るのって働く女性達の中で流行っているんですかね。前回の対談した人たちもワインエキスパートの資格もっていましたし」
Mさん 「そんなことないですけどね」
北原 「じゃあ乾杯しますか。これって乾杯する時チンってしていいんですかね」
Nさん 「形はどうでも楽しかったらいいんじゃないですかね」*5
北原 「そうですね」
気遣いココロ解説
*2:最初の「自己紹介におけるゲスト出身地博学披露十番勝負」に続く第二の関門が飲み物の選択だ。前情報の全くないこのような会ではゲストの嗜好を瞬時に判断しストレスなくゲストの飲みたいものを注文するのが肝要だ。特にアルコールを全く飲めない人には心地よくソフトドリンクを注文してもらうのも大事なホスト側の役目だ。「何か飲まれますか?」の質問にストレートに「ハイボール」などと答えてくれる人なら簡単だ。しかし大抵の場合は相手もその場に合わそうとする気遣いゆえ「ええと、何でも。いつもは何飲まれますか?」と逆質問してくるのも常だ。今回も例外ではなかった。そのような場合はちょっと単語を並べて聞いてみる、ビール、ワイン、カクテル。明らかにビールは飲まない反応だ。ワインは好きだと返答があった。いい傾向だ。食前酒的にカクテルを頼むのでも了解を得れた感はある。しかし、カクテルは注文を選ぶのに時間がかかる。別々に出てくるカクテルを誰がどれだと確認するのもめんどくさい。今回はみんなで5人だ。シャンパンのボトルを開ければ一人約150ccだ。1回に注がれる量は約100ccとしてもそれを飲みきるか、追加で注いでもらって飲むかどうかでその人のお酒の許容範囲も推し量れる。ここはシャンパンでいけるか? いや待て、本気の酒豪ならウイスキーや焼酎にいく恐れもある。しかし通常はそのような酒豪はビールから入るはず。酒豪女性で猫を被っている場合でもレモンサワーと言ってしまうのが普通だ。レモンサワーはここにはないとは思うが。とにかくワイン好きという情報のみだが、ワインと焼酎、もしくはウイスキーを絡めるちゃんぽん酒豪は滅多にいない。それにこのレストランはステーキハウスだからどう頑張っても焼酎は置いていない。やはり総合的にシャンパンを薦めるのが正解か?!よし、そうしてみよう。「シャンパンでいいですか?」
*3:想定内の事象だ。このような食事会において人は2つの系統に分かれる。一つは会話を全体で一つに保とうとする派と、もう一つは隣にいる人と小さい会話をこっそりと始めるタイプだ。チタル君が後者であることは初対面の時から把握済みだ。この会を催すにあたり北原先生と数回にわたる事前会議を重ねてきている。この件に関しても十分対策を練っていた。詳細は割愛するが今回はメインゲストが2人で我々が3人の合計5人だ。これは合コンではない。あくまでメインゲストをもてなす会だ。その場合のテーブルの形と着席の仕方で会の成否が決まると言っても過言ではない。今回は一番対処が簡単なハイカウンターの丸テーブルだった。予定通りゲストを上座にエスコートしチタル君を私と北原先生で挟むように着席する。抜かりはない。もちろんチタル君の会話を伸ばして聞いてあげたいが今回は許してくれ。北斗神拳トキの如く静かに受け流す。
*4: これに関しては私は今回一つ学んだことがある。そしてNさんにはもしかしたら不快な思いをさせてしまったかもしれないことをお詫びしたい。そもそもソムリエの資格があるからワイン選んで下さいというのは実に短絡的だった。ソムリエとして働いていないソムリエの有資格者が必ずしも食事にあったオススメのワインを推薦するのが好きとは限らない。そして最もNさんを困らせたであろうことはワインには銘柄以前に値段がついているということだ。ワインリストには下は数十ドルから上は100万円を超えるものまである。どの値段帯のものを選ぶにしてもゲストである彼女が選びにくいであろうことをしばらく気付くことができなかった。結局、彼女が好みのワインを数本まで絞り込んでくれた中から適当に私が選ばせてもらった。大変失礼しました。反省改善。次回からはいろいろワインのことを教わりながらゲストの好きな系統のカテゴリーに到達後、助言をもとに一緒に決めていくスタイルにしてみようと思う。
*5: 素晴らしい気遣いのココロだと思う。先日バリバリのワインエキスパートの方と食事とワインを楽しむ会を北原先生とともに催した。そこで正式には乾杯の時にワイングラスを「チン」してはいけないと教わった。北原先生のこの発言はそれを踏まえてのものだろう。ソムリエの資格を持つNさんはおそらく「チン」することが正式には良いのか悪いのか知っているであろう。しかし彼女の意見はどちらを肯定も否定もしない聞いていて非常に心地の良い回答だ。掲げたグラスを途中で止めるような無駄な議論・講義は必要ないということであろう。全てにおいて「正解」の回答だと思う。
Chapter 2
北原 「Mさん出身は大阪って言ってましたよね」
Mさん 「はい、枚方ってところなんですがわかりませんよね」
チタル君 「枚方パークの枚方ですか?」
Mさん 「はい、そうです。行ったことあるんですか?」
チタル君 「ないです」*6
気遣いココロ解説
*6: 「ないんかい!」「V6の岡田さんの宣伝ポスターから学んだ派か?」「いつもいつも全部拾ってもらえると思うなよ」「僕、今まで黙ってましたけど実は関西出身なんで知ってますよ」「チタルくんちょっとその髪、散髪行った方がええんちゃう?」いろいろなリアクションが考えられる。いくらでも会話を伸ばすことができたであろう。しかし当日はかなりの寝不足でコンディション的には65%ぐらいだったのと、お酒のまわりが強くてちょっと集中力が途切れてしまっていた。ゆえにこのような尻切れとんぼ状態になってしまった。どちらかというとチタルくんの自業自得説もあるが、とりあえずチタルくん、ごめんなさい。
Chapter 3
北原 「ところでお二人にプレゼントを作ってきました。チームWADAのTシャツです。」
Mさん、Nさん 「何ですかこれ」
北原 「チームWADAというのは。。。(チームWADAとTシャツの説明)」
太田 「チームWADAというのは。。。(チームWADAとTシャツの説明)」
北原 「とにかく、申し訳ないですけど今着てもらってもいいですか」
Mさん 「わかりました」
Nさん 「太田先生、袖めくれてますよ (そっと袖を直してあげる)」
太田 「いやーありがとうございます。すばらしい気遣いですね、あとちょっとで婚姻届にハンコ押すところでした」
北原 「いや、ちょろいですね。でも、そういうこと自然とできるって素敵ですね」
(ここで僕だったら安易に、好きになっちゃいますよ、とか言って5点くらいの笑いを取りにいこうとするけど、太田先生は好意を抱いていることを結婚したいという事象にまで昇華させて、しかもそれを婚姻届にハンコを押すという限定した行為にして例えることでより高度な笑い、20点くらいの笑いを得ることに成功していました。悔しいけどここが太田先生と僕の大きな違いだなと痛感しました。)*7
Nさん 「そうですか、ところでごめんなさい、Tシャツ着るのに夢中でチームWADAの説明聞いてなかったです。」
北原 「あ、どこからですか?」
Nさん 「最初からです。そもそも目的は何ですか?何のためにやっているんですか?」
北原 「色々あるんですが、最終的には僕を楽しめる為にやってほしいんです」*8
Mさん 「そうですか」
気遣いココロ解説
*7: 正誤の判定は置いといて、たったこれだけの説明を読んで「なげーな、おい」ってつぶやいてしまいました。自分のやっていることを棚に上げて、私は何ならちょっと病的だな。と自己分析。。。。ところで「20点くらいの笑い」、何点満点なんだろうか?
*8: 結局、こんな感じのグダグダな状態で終わるのがチームWADA会の特徴です。
Epilogue
コンコン ガチャ
北原「残念なお知らせです」
北原/太田「写真NG出ました。。。」
北原「何でわかるんですか?」
太田「まあそれくらいの落ち込みようが見てとれるから」
北原「またですよ。残念ですけど、まあこればっかりはしょうがないです」
太田「なんなら携帯をトイレに落としてもそこまで落ち込むことないやろ」
北原「いやいや、それとこれとは別です」
太田「まあそやね。とりあえず働く女性&チームWADAコラボレーションTシャツが世に公表されることはもうなさそうやね」
北原「本人さん達の意向ですからしょうがないです。とりあえずどうしましょうか?」
太田「また絵描くってこと?」
北原「いや、絵はやめましょう」
太田「なんで?先生の「画伯」的才能、僕は好きよ」
北原「とりあえずなんか新しいことしましょ」
太田「そうやなあ、写真がダメで、その描写を表現するために絵もダメとなると。。。版画、彫刻、CGあたりか」
北原「どれもムズイですね」
太田「じゃああれや、あの~ねんど。粘土細工」
北原「。。。それいいっすね!!」
太田「どした、嫌に乗り気やね」
北原「いや、それいいっすよ!」
太田「わかったわかった。じゃあ粘土アマゾンで買っとくわ」
写真:徹夜明けの週末の土曜日。北原先生に至ってはおそらく48時間くらいずっとあれこれ手術をしてちょっと目の色がおかしい状況の中、一緒に朝の回診を終わった穏やかな土曜の朝。なぜか2人のスイッチが入って粘土細工開始。製作時間2時間。私のは面白みのない無難な作品。メインゲストのお二人。北原先生のはもうなんだか狂気をはらんだ芸術作品となっている。いろいろと敵わない。
9件のコメント
合コンとは少し違います。
合コンざんまいですなあ。
「これは合コンではない。あくまでメインゲストをもてなす会だ」はい、ここテスト出まーす。
仕事はしっかりやってるので大丈夫です。
こんなにアホなことばっかりやっててクビになりませんか?
逆です逆。クビになった時用の言い訳づくりです。
そうかchairmanは日本語よめないんですね!
そこに満点はないと思ってます。ただ、思考レベルは僕の4倍以上であったため20点としました。
マジメか!