開心術後の在院日数は日本に比べると短いと思います。例えばCABGでは4~7日で退院します。単純にフィジカルが強いというのもあると思いますが、待機患者が多い(数百人?)ので早く退院させなければならないということもありそうです。日本では見たことがなかった(あるのかもしれませんが)、早く退院してもらうための2つの仕組みを紹介します。
一つ目は、傷の処置をしてくれる看護師さんや専門家が病院外にいて、完全に治りきっていない傷(SVGの創など)を自宅や外来などで見てくれる仕組みです。もちろん、ものすごく感染していたり、大きすぎる傷は無理ですが、ちょっとした傷や、VACドレッシングのついた患者さんはそういうところにお任せすることがあります。
二つ目は、長期の抗生剤が必要になった患者さん(主にIE術後)に対して、肘からの点滴ライン(末梢挿入中心静脈カテーテルperipherally inserted central catheter:PICCライン)を挿入して、その後は病院外で数日から数週間抗生剤の点滴をやってもらうことができます。OPIVAと呼ばれています(Outpatient Intravenous Antiviotics)https://www.healthpoint.co.nz/public/infectious-diseases/auckland-dhb-infectious-diseases/outpatient-intravenous-antibiotic-opiva-service/)。患者さんが自宅で自分で抗生剤を投与することもあるようです。
これらの仕組みのおかげで、術後の在院日数は短くなっているように思います。
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