北原先生ブログ

2018-01-01

はじめまして。シカゴ大学の循環器内科でインターベンションフェローとして働いている平井大士と申します。太田先生と北原先生にはいつも大変お世話になっています。つい先日もMitraClip中に起きてしまった合併症の患者さんを先生方にオペをして頂きました。

 

今日はシカゴ大学の循環器内科の様子を紹介します。日本と違い、アメリカのシステムでは内科専門医、循環器専門医を取得した上で循環器インターベンションフェローシップをした人しかインターベンションはしません。内科専門医の取得には医学部卒業後、3年間の内科研修が必要です。循環器専門医の取得にはさらに3年間の一般循環器フェローシップの修了が必要です。循環器インターベンションフェローシップは病院によって1年間のところと2年間のところがあります。

 

インターベンションフェローの一日は朝7時ころに病院に着くところから始まります。朝の症例は大体7時半から8時ころから始まります。カテ室は二部屋あり、それぞれの部屋で手技が行われます。午前中は外来患者さん、午後から病棟患者さんのカテをすることが多いです。カテ室にはインターベンションのアテンディング(指導医)が2人、インターベンションフェローが2人、一般循環器フェローが2人います。一般循環器フェローが患者さんを診察して同意書を取り、指導医にプレゼンしてくれるのを一緒に聞きます。カテが始まると循環器フェローは部屋のセットアップをし、経験に応じて手技の補助を行います。診断カテは主にインターベンションフェローと循環器フェロー、PCIが必要な場合は主にアテンディングとインターベンションフェローの2人で行います。始めて4か月が過ぎたころからはアテンディングはコントロール室にいて、インターベンションフェロー同士、もしくは循環器フェローと手技をやりきることも多くなってきました。

 

患者さんが外来から入院になった場合の管理は循環器病棟チームもしくはCCUチームが退院までの管理を担ってくれます。単純にPCIをしただけで翌日退院できる患者さんはナースプラクティショナーが入院管理をおこなって翌日退院させてくれます。

 

毎週月、金の朝のカンファレンスを主導するのも私たちの役割です。その週の興味深い症例をふりかえったり、循環器フェロー向けのレクチャーやJournal Clubを行ったりしています。大体月に2回程度のペースでプレゼンを準備しています。

 

一週間に半日の外来とTAVRの日(オペ室で行う)以外の日は、インターベンションフェローは1年中毎日カテ室で過ごします。TAVRはオぺ室で心臓外科の太田先生の立ち合い・御指導のもと、行っています。インターベンションフェローも一年の終わりには、使用薬剤、治療方針なども含めてひとり立ちできるようになります。PCI、CTO治療、PFO/ASD閉鎖、TAVR、MitraClip、肺動脈弁置換、肺塞栓に対するカテーテル治療、頸動脈、末梢動脈に対するカテーテル治療、Cardiomemsデバイス、Impella/Impella RP、ECMOなでの循環補助装置、コイル塞栓術など幅広く経験することができています。

 

写真:もう一人のインターベンションフェローのJonathanと。

コメントはまだありません

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です