最近はラザ(外科レジデンシーをシカゴ大学で終え、来年からシーダスサイナイ(移植とかたくさんやってるとこ)で心臓外科フェローをする予定なのだが、一年間のギャップができたためなぜかクリニカルアソシエイト(フェローとアテンディングの間みたいな役職)として働くことを命じられた)と閉胸することが増えてきました。ラザは心臓外科初心者みたいなものなので、やややりにくいところがあります。改めて普段助手してくれるPhysician assistant達、特にジョンGのサポート力の凄さには驚かされます。いまだかつてあれほどまでに自己の能力を全てサポートに捧げた人はいないと思います。まさに思いやりの塊みたいな人です。シカゴ大学から一人だけパートナーとして自分とともに連れて行っていいと言われたら、迷いなくジョンGを選択すると思います。あるいは麻酔科レジデントのティファニーを選択します。
ところで、手術中上司の太田先生がいなくなるとそれまで緊張感があった手術室に一瞬にして緩和が訪れ、というか皆わーわー騒ぎ出します。僕の力不足であると思うのですが、仕方なく黙々と手術を進めますが、うるさくてしょうがないです。そんな時ショーン(オペ看護師)とラザが体のどこが痛む、どこがバッドだなどと話しだしました。ラザはアメリカに来て10年間基礎研究を行い、その後外科レジデンシーに入ったので40中盤くらいの年齢なのですが(外科レジデンシーを今から始めるのは遅いかな、と思ってる人、そんなに遅くないと思いますよ)、肩もバッド、腰もバッド、足もバッドだと笑いながら言っていました。そこで「どこかいいところはあるの?」と聞く(ナイスパス)と、「ナッシング」と言って皆を笑かしていました。その後も同様のネタを使用して笑いをとりにいっていました。その時は自分的に面白いことを言いやすい環境を作った(ナイスパス)ということで70点くらいの出来かな、と思っていたのですが、今考えると40点くらいです。これは英語力の問題ではなく、どれだけ真剣に会話を広げ、かつ自らポイントを稼ぎにいくかといった問題で、僕が持ちうる全ての英語力を駆使すれば✖️80点 ◯60点いわゆる保険的笑いは取れた事象でした。
「ナッシング」といわれた後、
「そんなこと言わないで、ラザ、たくさんいいとこあるじゃん。ちょっと考えさせて、たとえば、、、、、、ほら、、、、そう、たとえば、、、ナイスガイじゃん」と長い間をうまく活用し漠然としたことを言えば、
「へい、ヒロ、悩みすぎだろ、しかもナイスガイて、めちゃ抽象的じゃん」となり、
「いや、申し訳ないけどこれは僕の英語力の問題で、日本語だったらたくさん浮かぶんだけど英語だとちょっと。例えばIkemenとか」と言ったりして、
「Ikemenてどういう意味」となり、
「グッドルッキングガイのことだぜ」と言って、
「ヘイ、マーン(なんかわかんないけどノリでよく言ってるやつ)」的な感じになるんじゃないかと思いました。復習は充分、後は実践ですね。
一番左がラザ、一番右が僕、僕の隣がジョンG、僕の前の黒髪がショーン
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2件のコメント
80点は言い過ぎました、が、すごく滑ることはありません。60点です。いわゆる保険的な笑いの取り方です。訂正します。
こ、これが。。。80点?? あーなるほど、これを実践してすごくすごく滑って20点に終わって、後におもしろ話として利用し高得点を狙うやつやね。