以下、病棟で働いている看護師さん(淺川真由美さん)に書いて頂いた文章です。他にも興味があることがあればmayuminasakawa@gmail.comにメールを送ってみて下さい。
日本とニュージーランドにいる看護師の方々から様々なお問合せをいただきました。ありがとうございます。他にもご質問等あれば、コメント欄に入れていただければ、次回そのことについて書かせていただきたいと思います。
まず、ニュージーランドで看護師になる道は、二通りあります。一つ目はニュージーランドの大学の看護学部に入学し、卒業後、ニュージーランド看護師国家試験に合格すること。順調にいけば約三年で看護師になることができます。もう一つは、日本の看護大学を卒業(学士号取得)し、日本で2年以上臨床経験を積んだ後、ニュージーランド看護協会(NZNO)に登録すること。そのためには、英語力の証明(IELTS 7.0以上)と短期間の講習(CAP)を修了する必要があります。
ニュージーランドの病院は患者情報を電子カルテで管理していますが、私が勤めているオークランド病院は、まだ手書きのカルテも使っています。検査結果等は電子カルテで閲覧できますが、医師の指示も看護記録も、すべて紙です。薬も、薬局のように薬の箱がずらりと並んでいる棚から、一つずつ看護師が取り出して配薬します。その点に関しては、正直、日本より「遅れている」と思いましたが、うちの病棟で行っている看護は日本よりも「進んでいる」と感じています。それは、看護師が専門職として確立し、認識されているからです。看護師自ら考え判断することを求められ、医師にも意見します。日本の医師の先生方からすると、ここの看護師は『態度が大きい』と感じると思います。
注意していただきたいのは、ニュージーランドで看護師になることは、簡単なことではありません。狭き門で競争率が高く、目指すにはそれなりの覚悟が必要です。また、ニュージーランドでは、看護師免許が更新制です。ニュージーランドに移住し、看護師として働き続けていなければ、免許が無効になります。
月岡先生にも紹介していただきましたが、ニュージーランドに来てから看護師になるまでの経緯を雑誌に載せていただいたので、そちらもご覧ください。http://www.ecube.co.nz/content/2032
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