以下、病棟で働いている看護師さん(淺川真由美さん)に書いて頂いた文章です。他にも興味があることがあればseiri45@yahoo.co.jpにメールなど頂ければ幸いです。 2016年10月と2017年1月、ニュージーランド全国の公立病院に勤める若手医師が、勤務形態の改善を求めてストライキを起こしました。連続勤務日数を最長12日から10日、連続夜勤日数を最長7日から4日に減らし、医師と患者の安全を守…
移植用のRetrieval(Procurement)に行くある病院は、電波がとても入りにくいです。特に、Spark(ニュージーランドの4大キャリアの一つ)という会社の電波は全く入りません。なのでその携帯を使っている人はとても不便そうです。 あろうことか、移植コーディネータの携帯はSparkのものです。コーディネーターは連絡のためにオペ室と外科医の待機する部屋を頻繁に行ったり来たりしています。オーク…
開心術後の患者さんは、基本的に全例でテンポラリーペーシングリードをつけて病棟に戻ってきます。そして、4日目に抜きます。患者さんがワーファリンを飲んでいる場合は、INRが3.5以下であれば抜いていいことになっています。ブリスベンのプリンスチャールズのときは確か2.5以下だったような気がします。日本にいたときは2.0か2.5以下だったような気がします(あいまいな記憶ですが)。この一年間でペーシングワイ…
移植用の心臓や肺を取りに行く前にミーティングをやります。 一年前はニュージーランド訛りで何言っているか良く分からなかったのですが、一年たった今では結構分かることが増えてきました。 そこで気づいたのが、参加者(心臓外科・麻酔科・看護師・パフュージョニスト)が沢山コーディネーターに質問をするのですが、その質問の内容はほぼ全てコーディネーターが既にしゃべったことだということです。 それに気づいてからは、…
日本はとても頑張ったみたいですね。みんなが褒めてくれます。 (1次リーグ敗退の)ドイツ人麻酔科は少し寂しそうにしています。(本戦出場を逃した)イタリア人麻酔科医はサッカーの話はしないでくれと言います。 ニュージーランドは本戦に出場していないので、そんなにものすごく盛り上がってる様には見えないのですが、イングランドが試合をするときはみんな応援しているみたいです。 インド人はそれほど興味がないみたいで…
ようやく先月から移植用の心臓・肺の採取(retrievalまたはprocurement)の独り立ちをさせて頂きました。上司の監視下で採取するのと、自分が術者としてアシスタントに指示(というかお願いに近い)をしながら採取するのでは緊張感が違うもので、とても疲れます。 手技的にそんなに難しいことはないと思うのですが、取り換えの利かない臓器でありミスが許されないということと、英語で色んな人(何を言ってい…
心臓外科の留学とは全く関係がないのですが、私が良く行く美味しいと思うお店を三つ紹介します。それがどうしたと言われると困るのですが、自己満足ですので気になさらないで下さい。 1.丸天らぁめん (Maruten Ramen) シティのはずれの古いフードコート内にあるラーメン屋さん。豚骨ラーメン、タンタンメン、ちゃんぽんをよく頼むのですが、麺がモチモチで癖になります。スープもすっきり且つ深い味わい。雨の…
ニュージーランドでは看護師さんのストライキが20年以上ぶりだかに起こるかとのことでした。 とりあえず1日目の分は回避されたようで、オペ室も通常通り動くみたいです。 オペリストを作っているラッカがほっと胸をなでおろしていました。
アメリカには、PAと呼ばれる、医師の補助をするアシスタントがいる様ですが(https://www.m3.com/news/iryoishin/592832)、ニュージーランドにもそれに少し似た役割を担う看護師さんがいます。 オークランドシティ病院ではマクシン・アンダーソンという中年女性がその役割を担っています。白人でとても性格が良く、面倒見のいい女性です。息子が19歳と17歳です。彼女の役割は、大…
Mr.ミルソンというコンサルタントサージャンがいます。60歳代の元部長で、オペ室の外では穏やかだけれども、オペ室では豹変してものすごく怖くなる人です(Fワードを連発します)。結構細かい性格です。そして、礼儀正しい人を好む傾向にあります。ですので、日本出身の私としてはチャンスとばかりに、この一年間、失礼のないように努めて礼儀正しく接していました。例えば、 ”Good morning, Mr.Mils…