ある日、土曜日の朝っぱらから肺移植がありました。夜は予定があったので午後くらいには終わると期待してましたが、やっぱり夕方くらいまでかかりました。最近はテイ(若手アテンディング、韓国人)と太田先生(上司)のダブルアテンディングが手術に入らなくてはいけない決まりになったみたいで、二人とも辛そうです。外科医二人が同時に手術に入るのは、お互いにやり方や考え方が違ったりするので、どちらも非常にやりづらそうで...
手術する人(術者)をアシストする人の事を第一助手とか前立ち(まえだち)と言います。他の多くの国でもそうだと思うのですが、日本・オーストラリア・ニュージーランドでのレジストラの主な仕事は前立ちです。コンサルタント達が快適に手術をできるようにアシストします。 あまり手術に馴染みのない方は、場合によっては「術者のただの手伝いだから簡単なんだろう」と思われるかもしれませんが、これが結構難しく、手術によって...
ある日、冠動脈バイパスと僧帽弁置換術がありました。僕が内胸動脈を取ってると暇になったのかTSUSHIMAくんが色々と喋っていました。新しい企画や今後作り始める動画について。僕はあんまり考えて話しながら手術するのが得意ではないので、「あーあー、そうね、うん」といわゆる生返事の連続をしていたので、周りの人達は今日のヤス(と呼ばれている)は一人でよく喋ってるわね、と思っていたと思います。大腿動脈からイン...
北原先生からのDutyで、デザイン作成中。。。
たぶん青いのもあると思いますけど、マスクだけ緑色なんです。
ある日、LVAD手術がありました。体の小さい人で(アメリカではレア)、HVADを植込みました。補助人工心臓と大動脈をつなぐ人工血管の吻合ですが、いつも長さの調整に四苦八苦します。太田先生(上司)が「毎回かならず長すぎるか短すぎるかにしかならない、ベストであったことがない」スモールジョークを交えジョンS(PA)とアイリーン(オペナース)の笑いを誘っていました。今日のは吻合中は「短っ」と思って早速後悔...
図書館で描いていたのですが、途中から迎いの席にかわいい感じの女子が座ったときは少し恥ずかしかったです。
ある日、普通の冠動脈バイパス術がありました。普通に胸を開けて、普通にバイパスをして、普通に胸を締めました。でも今日は、いつもと何かが違うことに気づきました。もうそこに、TSUSHIMA君はいませんでした。 あと、大事なことなんですが、無事に手術も終わり自分の中ではまずまずの出来だったな、と思っていたところ、その日の帰り道に太田先生(上司)から 「今日の手術、もっと速くや...
ニュージーランドでもブリスベンでも、日本ではあまりお目にかからなかったリウマチ性僧帽弁狭窄症が多いです。特に、マオリの人や周辺の島国からの人に多いです。医療アクセス、教育、経済格差などが原因だと思います。 先日は重症大動脈弁狭窄・僧帽弁狭窄・三尖弁閉鎖不全の妊婦さんの出産がありました。血行動態が不安定になったら心臓の手術が必要になるのでそのスタンバイで立ち会いました。研修医のとき以来で帝王切開を見...
「死ぬこと以外はかすり傷」